十四・我楽多 ページ14
人形を抱える彼女の背後にはブリキの人形の様になってしまった生徒がイた。
何人もの生徒が迷い込んでしまったのだろうか、両手で花子くん数え切れないほどいる。
そこにはセンパイの探していた人もいた様だ。
私のクラスメートもいた。
センパイが女子生徒の名を叫んだ。
それを止めるように花子くんがセンパイを呼んだ。
「何度も何度も失敗ばかり……。もういいわ
あなた達も、噂の通りに引き裂いてあげる」
放心状態のセンパイの背後に二番が迫った。
その手には先程追いかけてきたハサミあった。
ソレはセンパイを切ろうとしていた。
やばい、センパイが……!と思ったのも杞憂で終わった。
「ぐっ……!先輩大丈夫っす、か!?」
源がセンパイを庇ってくれた。
だが、それが原因で彼の手は………可愛らしい人形のお手手へと代わってしまったのだ。
「なな、なんじゃこりゃあああ!?」
『わァー!可愛いねェー!』
「嬉しくねえ─────!!」
茶化す様におどければ嬉しくないと返答が返ってきた。
よかったじゃんか、腕枕できるよ。
『へェ、あれでやられると可愛い可愛いお人形さんにされちゃうんだァ……』
「どうすんだよー!……そうだ!花子お前こないだみてーに変身してぶっ飛ばしちまえよ!」
「出来ない」
「はあ!?」
こないだ……というのは分からないがなんかスペシャルモードでも花子にはあるのだろう。
それを源はご所望だったのだが、それは二番の領域内では、無理ということかな。
「依代を壊せば別だけど、どうもここにはないらしい」
「じゃ、どーすんだよォ!?」
冷静な花子と慌てる源。餅は餅屋という訳だ。
『花子!』
「ナニ!?タイラ!」
『ここは私らに任していいから、センパイを!』
「リョーカイ。頼りにしてるよ」
怪異のことなら怪異に。きっと花子なら生徒を戻す方法だって知っているはずだ。
それならセンパイを任せても大丈夫だろう。
さて……と。
『Aさんやっちゃうよー。』
「あなたも人形になりたいの?」
二番と源が物理の攻撃をかましている間、わざと腑抜けた声をだす。
こちらへ気がついた二番は鋭く目を光らせた。
『そんな怒らないでよ。キレイな顔が台無しでしょ?』
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夕雨(プロフ) - 焼き鮭(・・3鮭)さん» 「焼き鮭ちゃん!」cv鬼頭あかり、になりますね!(全力でからかっていくスタイル) (2020年7月5日 17時) (レス) id: 1aaf65a1f6 (このIDを非表示/違反報告)
夕雨(プロフ) - しばらくの間更新停止とさせていただきます。応援してくださった皆様ありがとうございました。またネタとか色々考えついたら更新しようと思います。ご迷惑お掛けします (2020年7月5日 13時) (レス) id: 1aaf65a1f6 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭(・・3鮭) - 待って…やっぱ…なしにしてください…_(:3」z)_お願いします… (2020年7月5日 12時) (レス) id: 20ac6cb932 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭(・・3鮭) - 名前…関係ないけど…焼き鮭(・・3鮭)になる… (2020年7月5日 12時) (レス) id: 20ac6cb932 (このIDを非表示/違反報告)
夕雨(プロフ) - いつきさん» コメントありがとうございます!最近全然投稿出来てなくてすみません、もう少ししたら投稿できると思うのでしばしお待ちを! (2020年3月31日 13時) (レス) id: 1aaf65a1f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夕雨 | 作成日時:2020年1月12日 18時