にじさんじの受付嬢、有能な件【2j3j】 (ページ13)

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あの場所でページ13

Aside
お爺さん「お前さんはもうあそこにはいないのか？」

『うん、今は会社の受付をやってるんだ』

掃除をしながらお爺さんと喋る。

お爺さん「…………………戻りはしないんだな？」

『さぁ、どうだろうね。けど“上の人”達からすれば喉から手が出る程欲しいでしょ？“人殺しの屑”だけどね』

お爺さんは私の言葉に何も言わず此方を見ている。

『お爺さんには感謝してるよ。あれだけ反対してたのに受け入れてくれてさ。毎年毎年此処に来てこいつらの事守ってくれて』

力無く笑う私を見かねてか、お爺さんは私の頭を撫でた。

お爺さん「俺も“戦争”は経験してる。目の前で人が死ぬのなんざよくあったよ。銃殺、毒殺なんでもあった。仲間も失ったよ」

優しく、けれど力強く私の頭を撫で続ける。

お爺さん「多くの仲間を失って、聞いて帰ってきた奴にはそれは凄まじい罵倒をしてきてなぁ…………あの時の俺はなんで生きて帰ってきたんだって思ってた。お前さん達に合うまではな？」

頭を撫でていた手が止まった。

お爺さん「お前さん達が最後に揃ってきたのはあの2日前だった。その時の俺はまた来たのかとしか思って無かったがその考えを悔いたよ。来たのはお前さんとお前さんが大事に抱えて来た8つの小瓶だけだったからな」

そうだ、あの小瓶には真っ白な粉しか入っていなかった。

それを見てお爺さんは泣きそうな顔をしながら了承してくれたんだ。

お爺さん「あの日のお前さんは死んだ様な目をしていた。何もかもを失って空っぽの人形の様だった」

私はそれ以上の言葉を聞くのが怖くなってお爺さんに一礼してその場から逃げ出した。

お爺さん「お前さんはきっと仲間から恨まれていると思っているんだろう。けれどそれは違う。お前さんは愛されているよ、“今もずっと”な」