監督生と特待生 (ページ10)

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特待生と猫ページ10

Aside
ナァァァァァァオ！！

『この鳴き声はなんとか君の』

声のする方へ行くとそこは木の上だった。

『登ったはいいけど降りれなくなっちゃったんだの？それは大変だね』

手を伸ばすが木にはなかなか届きそうにない。

『面倒臭いなぁ………、そぉれ』

指をスッと動かせばなんとか君がゆっくりと降りてくる。

『あ、暴れちゃ駄目だよ』

ガリッ！

なんとか君に引っ掻かれてしまって血が滲み出てきてしまった。

面倒臭いし、どうでもいいからそのままで行こう。

『さぁ、君はトレイン先生の所に連れて行かないとね』

なんとか君を抱えてトレイン先生の元へ急いだ。

コンコンコンッ

『失礼します。トレイン先生に御用があり参りました。授業中に失礼します』

ドアを開けて中に入るとマレウス君と目が合った。

今は3年生が授業をしているらしい。

トレイン「ルチウス！」

そうだ、ルチウス君だ。

『お届けにきましたよぉ』

トレイン先生とルチウス君が感動の再会をしている間に部屋から出ていった。

バルカス「どうして遅れたんだ？もしや、俺の筋肉が眩しすぎたのか！？」

この人凄いな。

兄弟や姉妹の中にもナルシストはいるがここまで凄い人もいないと思う。

『着替えてたら先生の美しい筋肉が見えてしまって気づいたら倒れていました』

そう言うとバルカス先生は笑顔になった。

バルカス「そうだったのか。悪い事をしたな！今回は俺のせいで倒れたのだから減点はしないぞ！」

『わぁい、ありがとうございます』

ふと目線を逸らすとセベク君が心配そうに此方を見ていた。

『セベクく』

？？「A・アシュタル・ネシュタ！待ちなさい！」

不意に後ろから声がして振り返るとそこにはトレイン先生とさっき連れて行ったルチウス君がいた。

バルカス「トレイン先生！どうされましたか？もしや、先生の所にまで俺の筋肉が」

トレイン「遅れたのは私のせいなんだ」

トレイン先生はそう言った。

バルカス「ん？何を言っているんですか？Aは俺の筋肉に見惚れて」

トレイン「ルチウスを助けて遅くなったのだ」

バルカス「A…………」

怒らせちゃったかな？

バルカス「……………流石彼奴らの弟だ！やる事が同じでびっくりしたぞ！」

怒られる所かとても褒められて揉みくちゃにされた。