【特別企画実施中！】朝日奈梓の婚約者は絵麻のいとこ！？ Second (ページ21)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:27,758 hit

第６３話ページ21

梓を説得することが出来なかった
その悔しさと情けなさが込み上げてくる
私は何も出来なかった
その上、梓と喧嘩をしてしまった

貴「梓……」

私はベッドの上に体育座りで座り、足で顔を隠す
部屋についた頃にはもう、涙が止まらなかった

貴「梓……っ、梓……！」

私はただ、涙を流すことしか出来なかった
明日はオフだ……部屋に籠っていよう
今、梓に会える精神はない

そう思って、瞳を閉じるとチャイムがなった
この時間に誰だろう……

私がドアを開けるとそこには……今、頭の中を独占してる人物

⎯⎯梓がいた

梓side

僕の中に罪悪感と後悔が残る
僕はむきになってAに当たってしまった
Aの言う通りに、期待に応えるのがプロなんだと思う

けど……わかっていても僕には受けることができない
僕は椿の夢をうばってしまうと思ったから

梓「僕はどうすれば……くっ……」

僕はどうすればいいのだろう

？「梓」

僕の後ろから声が聞こえた
この声は紛れもなく……

梓「椿……」

椿「Aと喧嘩しちまったのか……ごめんな、出てこれなくて」

梓「ずっと……いたの？」

椿「途中から……俺はお前を説得するために帰ってきたら、お前とAが言い合ってるのを見たんだ、梓……やってくれよ、梓以外じゃやだから」

梓「兄さん……けど……！」

それは兄さんから夢を……！

椿「梓が俺の代わりに叶えて欲しい、それに俺が梓の世界で一番のファンだから、梓の声で聞きたい、聞かせてくれるか？」

梓「兄さん……わかった……」

椿「サンキュー、梓」

椿の言葉で僕は役を受けることにした
Aの言う通りだった
もし、役を断っていたら椿を深く傷つけていたかもしれない……

椿「Aにちゃんと謝れよ？」

梓「うん、わかってるよ……兄さん」

Aに謝らないと……そして礼を言わないと
僕はマネージャーに電話したあと、Aの部屋に向かった