たった一つの嘘 (ページ14)

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這いつくばってでもページ14

海恩(オリキャラ)
アーティスト、俳優業もやってるイケメン
Aと同い年

海恩「A！！」

あ「え、あ、えー？」

ハイタッチの時間なのだが、推しに名前を覚えてもらえてる珍事に驚く

海恩「ケータイ変えた？繋がんない……あと、最近忙しくていけてないや」

あ「えっと」

海恩「あ…………。これ俺の番号。あと、終わったら裏口で待ってて欲しい」

と、意味のわからないハイタッチ会だった

ライブはよかった。けどわたしと海恩くんって知り合い？え、なにどゆこと。1年後の自分、教えてー！！

でも言われた通り裏口で待ってるわけですが

海恩「あ、A」

あ「海恩さん…」

海恩「やっぱりホントだったんだ」

あ「何がですか？」

海恩「記憶喪失でしょ？」

あ「なんで知ってるんですか、」

海恩「呪術界隈では有名で、しかも御三家の五条が呪術師全域に口止めしてるみたいだし」

あ「………もしかして、呪術師・・？」

海恩「あぁ、今のAは分かんないよね、オレ売れてない時は呪術師で稼いでたんだ、フリーのね」

あ「お、おお」

衝撃的なことばかりが聞かされる

海恩「はぁ……じゃあ全部覚えてないのかぁ、」

ガックリ目の前で落ち込まれる推しに少しばかり気の毒になる

あ「なんか、ごめんなさい」

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過去

ちょーど、1年前

あ「大丈夫ですか？」

海恩「………っ」

その日はライブのあとで、声すらもう出なくなっていた

オレの術式は声が必要なのにだ

そんな時、たまたま1級呪霊に襲われた。術式が使えない今の俺は一般人と変わらない

だから死さえもよぎった

そんな時、Aが助けてくれたのだ

あ「立てますか？」

海恩「……(コク」

あ「ここら辺は危ないですからね。今日もライブお疲れ様です」

そう言って去っていくのは、ライブに何度も来てくれてる、そして握手会やハイタッチ会などにも来てくれる可愛いと思っていた女の子だった

あぁ、運命だ、とさえも思った

だけど声が出ない今、去っていく彼女に連絡先すらも聞けない

後日、またイベントに来てくれたその子に電話番号を渡した

それからだった。オレとAが付き合い始めたのは。