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分かんないよ ページ6

石川「大学行くんだ?」


あ「うん、まぁ。まだ決めてませんけど」



石川「たくさん推薦きたでしょ」


あ「ぼちぼちですかね」


石川「あ、てかAのサインちょーだい」


あ「考えてませんしいらないでしょ」


石川「いる」



そして出てくるのはスマホ



あ「まさかこれに書けと」


石川「そ」


あ「はぁ……文句言わないでくださいね」



サインなんて考えたこと無かったし、ただ名前を書いた。崩さずに。なんて言うんだろ、署名サイン?笑



石川「ありがと」


あ「いーえ。あ、じゃ、柳田さんのサインもらってきてくれません?」


石川「え、ファンなの?俺は?」



あ「ファンなんで」



石川「え、俺は」



あ「いりません」


石川「はぁ?」


あ「……じゃどーぞ」


そう言って自分のスマホを出すとご満悦したのか、嬉しそうにわたしのスマホにサインを書く祐希さん



石川「はい」



あ「書名じゃん」



石川「俺のものみたいでよくない?」


あ「よくない」



石川「てか明日も試合あるのに生物食べて大丈夫なの?」



あ「お腹強いから」


石川「そう。ならいっか」



ーーーーーーーーーーーーーーー


今日は相手がブラジル。今世界で三本指に入る国



強敵だ


昨日の流れに乗って勝ちたい



古賀「今日はA、セッター起用らしいよ?」


あ「へ、」


古賀「ツーセッターで行くって。だから打ってもいいって」


あ「え、なにそれ」



確かに練習で多々ツーセッター構成をやったが、そんな数はやっていない。だから不安



監督「ブラジルには普通にやったら勝てない。だからツーセッターで1セット目は見てみる」


ガチだ



え、プレッシャーやばいんですけど。



今日は私はサーブスタートではなく、前衛スタートなので、サインを送る。最初はミドルを使いたい、と



そして相手側のサーブが飛んできて、レシーブが少し乱れ、左寄りにボールが返ってきた。大丈夫、みんな走ってる、ミドルを使おう



そしてクイックが決まった



小さくガッツポーズ。



無意識に祐希さんが観戦している場所を見ると、口パクでナイスと言っているのが見えた



あ「……がんばる」



結局、1セット目はとれたが、そこからブラジルが波に乗り全てのセットを取られて負けた



悔しかった。フル出場だったのに、



壁は高かった。わたしも多々、ブロックに捕まったりミスをしてしまったから



そのままロッカーへと走るように向かった

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作者名:りり | 作成日時:2022年5月15日 3時

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