待って (ページ18)

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分かんないよページ18

結局、何かあった訳では無いけど、変な着地の仕方をしたらまたやってしまうかも、と。普通の足を痛めない着地の練習を重点的にするように、とのことだった

あ「これから毎日テーピング巻こうか？」

高橋「うん、負担にならないならお願いしようかな。あと石川さんも挫折味わってるし結構なんだかんだあの人怪我多いよ」

あ「え？うそ」

高橋「リハビリ今もやってると思う。よく膝と腰をやってるから」

あ「じゃあ酷いこと言った？」

高橋「うん、だから謝ってきなよ」

あ「うんありがとう」

医務室を急いで出るとすぐ扉の前にいた祐希さん

あ「あ、えっと……その、」

石川「どうだった？怪我」

あ「何も無かったんですけど…さっきはその、」

石川「ならよかった」

あ「あの祐希さん」

石川「ほら早く戻んないと」

そう言って先をあるきはじめる祐希さん

謝んないと。と思うけどなぜか祐希さんの表情を見ると言い出しにくい。何を思ってるのか分からない。練習のあとにでも、そう思い切り替えて練習をした

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あ「挫折を味わってないからそんなこと言えるんですよ」

石川「……」

そうAが言った時、とても冷たい目をしていた。Aが半年ほどバレーから離れていたのは知ってる。高校1年生の時だ。あの時全日本終わってからAは公式戦全てに出てこなかった

ちゃんと以前のように飛べるようになったのはもっとしてからだった

俺も怪我は多い方だ

だが、半年ほどプレーしなかったことはない。それほど大きいものはなかった

公開練習も終わり、Aとちゃんと話そう、そう思ったら医務室から出てきた高橋がいた

高橋「A！」

あ「おー！どう？」

高橋「ん、平気。自主練してくから」

あ「じゃあ巻いてあげる！こっち！」

楽しく話しながら、テーピングを巻いているA

あの二人しか入れない世界みたいで苦しかったりもする

見ているのがしんどくなる

観客席を見ると、Aの学校の部員たち。その顔を見ると確認しよう、全部知りたい、そう思ってしまった

そのまま観客席にいき、声をかける

石川「Aのとこの子達だよね？」

「あ、はい！」

石川「Aと高橋藍ってどんなだった？」

「どんなって……言っていいのかな？」

石川「ちょっと知りたくてさ。怪我のこととか」

そう言うとまあいいか、という顔をする部員たち。話してくれるみたいだ