アネモネの吻鞘【禪院直哉】 (ページ15)

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夕陽すらも見えないページ15

がさごそと強盗ばりに物色していく

色々持ち物起きすぎて、あ、これも持って帰ろーあ、これもこれもと言うのが続き、手にはいっぱいの自分の私物

あ「これくらいでいいかなー」

と帰ろうと思った時、襖が空く

そこには直哉と昼間見たお見合いの女

あ「あ、どうも、、強盗じゃないです、ちょっと必要なものを取りに伺いました、帰ります。あとはごゆっくりどうぞ」

直哉「A！帰ってきてくれたんやな…！」

あ「…？話聞いてましたか？」

私を睨んでくる隣の女

ああ居心地わっる

直哉「来るなら連絡のひとつくらいしてや〜持て成すんに」

あ「あの、ただ取りに来ただけです、もう今後一切ここには来ないから、安心していいですよ、女性の方」

直哉「………は？何言うとんの」

あ「だから必要なもん取りに来ただけだって。連絡も何も消したし着拒したしする必要ないよね。じゃあこれで」

直哉「…………なんでそんな拒絶するん？」

彼の心の声のようだった

あ「拒絶ではないよ、ただ隣の女性にも迷惑かかるし、それに私たち別れたんだよ」

直哉「俺が飽きた言うたからやろ…？傷つけたやんな…思ってもないことやねん…堪忍して欲しい、」

あ「………私も振ろうと思ってたからちょーどよかったの。じゃあもうこれで」

直哉「無理に拒絶すんなや…！前みたいに、、友達でええから…接してや、」

弱々しい直哉らしくない言葉

でも隣の女性が空気になってるよ、

あ「とにかく帰るね、じゃあね。女性の方もごめんなさい。では」

胸がぎゅっと痛むのを気付かないふりをした

ここで止めなくては

この思いをこれ以上膨らましてはダメ、

早く違う人を好きになってくれ

そしたらもうあなたを愛さなくていい

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きちんと休みを取ってきてるので、日帰りで帰るのもだるいので実家に行く。

まぁ、親いないけど

あ「ただいまー、暖かいご飯食べたい」

シーンとした家の中。埃が舞っている

まぁうちは御三家でも名家でもないし、使用人もいなければ家族もいないので静まり返っている

ほとんど直哉くん家に居座ってたからここもあまり使わなかった

あ「はぁー…」

しんどいなぁ、