君の音だけを【五条悟】 (ページ17)

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とても綺麗でページ17

あ「ごめんなさい」

五条「なんで謝るの？カウンセリングのこと？それとも彼氏がいること？」

あ「……」

五条「彼氏の件はむしろ僕の方がごめんね。わざわざ苦しめる言い方をしたかもしれない。僕はキミに何でもするって言ったから、利用してもらえるだけでいいよ、ごめんね」

ちく、ちくと心臓に針が刺さる感覚だった

ヴーッヴーッ___________

五条「スマホ鳴ってるよ」

と近くにあるスマホを取ろうとする五条さん

あ「あっ…！！」

アイツからの連絡かもしれない。見られたら嫌だと思い身を乗り出してスマホをとる

五条「…！」

あ「すみません、」

五条「いいよ。出ないの？」

あ「出ます」

ディスプレイにはあの男

寝室から玄関まで移動して、電話をとる

直哉「何日開けとんねん。連絡しろて何回言うたらわかんねん」

出た瞬間怒号が飛び交う

あ「すみません、」

直哉「ほんで何しとったん。家にもおらんし、また引越しか？ギターもあらへんやん」

あ「…引越しはしてないです」

直哉「ほんならまた始めたん？」

あ「…リハビリで」

ここで嘘を言わないと、彼は怒る

直哉「ほーん、ええやん。で、今どこ」

あ「用事で外に…」

直哉「何用事って」

あ「…ぁ、すぐ帰ります」

怖い

その後すぐに電話は切られた。早く戻らなくてはもっと機嫌が悪くなる

あ「すみません五条さん。少しの間、家に帰ります」

五条「そう、送ってくよ」

あ「あ、いえ、1人で平気です」

男だと察しているのだろう。それ以上は何も言わず玄関先でお別れをした

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あ「はぁっ、はぁっ、」

直哉「遅い。どこで何してたん」

あ「…リハビリで、スタジオと病院です」

直哉「ギターは？」

あ「置いてきました」

直哉「嘘やん。何よりも大事にしとったやん。そんなもんを置いてくるわけない」

やらかした

背負ってくるべきだった

あ「…信頼できる人なので、大丈夫です」

直哉「もうええわ。ほな服脱いで」

あぁまただ

脳裏に五条さんの言葉が浮かぶ。あの時言ってくれた「嫌なら嫌って言ったら？」

嫌だと言えるだろうか

いいや、言えない

だってこれまで何度も直哉さんには言った。頭だって下げた。けどダメだった

反抗するだけもっと酷い目にあう

やっぱり言えない