とても綺麗で ページ11
あ「おえっ、」
あーせっかく食べたのに全部吐いてしまった
最近はストレスがすごい
何も無い部屋。あるのは消耗品とギター
人が見たら引いちゃうレベルの部屋
パリーン___________
アルコールの瓶を割る
これで手を刺してみる。けどやはり痛くない。血は流れるのに何も感じない
あ「…っ、ふ、はぁ、やっぱダメかなぁ…」
最近は勝手に涙が出てしまう。泣きたいわけじゃないのに。感情がバグってる
ガチャと鍵が開く音
誰にも鍵あげてないのに
誰だろうとボーッと玄関を眺める
ガラッ___________
直哉「………またそんなくだらんことしてるん?」
最初バレた時、こいつの顔は今でも覚えてる。酷かったなぁ、すごい怒ってた
直哉「前の家引き払うたなら言えや」
ドスドスと入ってくる直哉さん
わたしの右手を持ち上げる
直哉「包帯は」
あ「ない」
直哉「ほんまおもんないことやんなや。何回言うたら分かんねん」
彼は多分運転手に電話をかけ、包帯と消毒液を頼んでいた
ああ、運転手さんには申し訳ない
こんなのに手当なんていらないのに
彼は大袈裟だ。たったのかすり傷のこの傷に包帯だなんて。彼との行為でつく傷の方が多いしよっぽど酷いものなのに
直哉「あと電気ぐらいつけよな」
あ「はい…」
月の光に照らされながら私の腕に包帯を巻く直哉さん。ほんと黙ってりゃいいのに
直哉「あとこれとこれ、あとこれも食べ」
色んな店のテイクアウト
なぜ
こんな人が私のために買ってくるわけない
あ「先程マック食べたんで」
直哉「食え」
あ「はい」
この人は本当に女が反抗するとすぐ切れる
女を下に見てるからだ
一生恋人もできないだろうね。わたしだったら願い下げ
直哉「もうやらんの?」
壁にかけてある唯一の家具、家具ではないか、ギターを見てそういう直哉さん
あ「はい」
直哉「そ」
やったらやったで、ライブとかあっても、俺に時間合わせろやとか言ってきて面倒だった。やめてせいせいしたのは直哉さんの方では
直哉「なら東京に拘らんくてええわけや」
あ、まずい
あ「いえ、大学があるので」
直哉「ほんなら編入したらええやん」
ほら、京都の話だ。
手元に置いておきたいだけだろ
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作者名:りり | 作成日時:2024年1月26日 1時