検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:908 hit

ページ4

それから彼女の告白は日課になった。
挨拶のように繰り返される好きという言葉に慣れてしまった自分に驚く。

今朝も、おはようございます、好きです!と昨日と同じ言葉を貰った。
今日は一年と二年合同での任務だが、緊張もしていないらしい。
むしろ顔色の悪い同期の背中をさすりながら、笑っている。
合同任務といっても死の危険があれば二年生が代わりに祓う、要は引率だ。

彼女の方は飲み込みも早く、一ヶ月程でメキメキ力をつけてきている。
チームワークや協調性も、心配はいらないだろう。

昼間でも廃病院の中は暗く、なんとなく嫌な感じがした。
どこからか水滴の垂れる音がしている。

「ここからは二手に別れましょうか」

地下、一階、二階、三階、四人連れで歩き回るのは面倒だし時間もかかる。
灰原がじゃあ俺伊地知と組むね!と言った。
流石に自分ではガチガチの伊地知くんの緊張を解くことはできない、灰原に任せることにした。

「足を引っ張らないように頑張ります!」

この状況でも彼女は変わらず元気そうだ。
階段を上がり、奥の方の病室までをくまなく見た。
来た道を戻り、ナースステーションの中を覗いていた彼女に声を掛けようとした瞬間。
下から伊地知くんの悲鳴が聞こえた。
その瞬間彼女が飛び上がり、カウンターを飛び越えた。
階段の手すりを滑り、地下まで降りていく。

二人の正確な位置も分からないはずなのに彼女は真っ直ぐに走っている彼女。
病院の地下にあるのは、霊安室だ。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←弍



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.5/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:七海建人 , 呪術廻戦   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:翠-すい- | 作成日時:2021年1月31日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。