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貴方サイド


音を立てながら吹く風はお気に入りのマフラーと私の髪の毛を揺らす。


ビルの屋上にいれば、いやでも風は吹く。


足を揺らしながら、そっと街を見下ろす。



貴「まだかな…」



そっと呟くと、携帯電話が鳴り響いた。



レ『A!』


貴「ん」



携帯電話を浮かせながら、靴紐を結び直す。



レ『ザップさんがピンチなんだ!助けに行って!』



その声と同時に、右耳にはめてあるイヤホン型のトランシーバーから声が聞こえた。



ザ『A!ヘルプ!』



靴紐をキュッときつく結ぶ。



貴「了解」



少し痛みを感じる腰を浮かせ、ビルから飛び降りた。


すぐに体を浮かせ、超特急でザップの元へ急ぐ。



貴「ザップ、今、どこ」


ザ『あー!?わかんねぇよ!』



ザップの声の後ろで爆発音やら発砲音やら色々聞こえてくる。



貴「せめて、何階、教えて。あと、方角」


ザ『31階!方角は…あー、多分北か東!』


貴「了解」



少ない情報を頼りに方向転換する。



ザ『もう壁ぶち壊して飛び降りる!キャッチしてくれ!』



貴「え!?ちょ、待って…!」



スピードを上げ、周りを見ると丁度上の方の壁が砕け散った。



貴「やば…い!」



砕けるコンクリートの塊の間から、ザップを見つけ出し、そのまま抱きつくようにぶつかった。


そのままザップの体を抱きしめた。



ザ「ぐっ…!」



なんとか目を開け、落ちてくるコンクリートの塊を避ける。


隣のビルに着地しようとするが、止まることが出来ず、体を引きずるように着地した。



貴「う、っ…」


ザ「いてて……えらい雑な着地だな。大丈夫か?怪我してんのか?」


貴「…」



ザップが心配そうに覗き込んでくる。


じっとザップを睨む。



ザ「な、なんだよ…」


貴「ザップ、の、せい」


ザ「俺?…あー、あれか?」



あぐらをかき、私の体を抱き上げ、膝の上に乗せてにやけながらこっちを見るザップ。



貴「…なに」


ザ「腰、大丈夫か?」


貴「大丈夫、ない」



そう答えると、ザップが耳元に顔を近づけた。



ザ「昨日の夜、結構激しかったもんなぁ…?」


貴「…っ」



嫌でも顔が熱くなるのが分かる。



貴「馬鹿」


ザ「はは、悪かった」



そう言いながら腰をさすってくれま。



貴「仕事、うまくいった」


ザ「おー。全員倒した」


貴「お疲れ」

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マリア - また更新して欲しいです!m(*_ _)m (2023年4月17日 1時) (レス) @page20 id: 3d45fa9fbb (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ぱるーなさん» コメントありがとうございます。遅くなってすみません!もっと面白くかけるように頑張ります!コメント、嬉しかったです (2017年9月9日 20時) (レス) id: 70d05ec747 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるーな(プロフ) - プール落ちたぁぁ(震)更新頑張ってくださいぃぃ (2017年8月17日 16時) (レス) id: 98de2e9877 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シキ | 作成日時:2017年2月27日 17時

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