42 / 心の距離 ページ44
side A
楽屋に来た途端、
少し忙しないように俺らに話を始めた彼。
夢を見たから、
バス停に行きたい、と。
ちらりと、楽屋のカレンダーに目を移して
1ヶ月か、と心の中で呟いた。
初めてバス停を見つめてから1ヶ月。
2回目のお誘いが、やって来た。
「わかった、2回目だね。夢を見て、バス停に行きたいと思ったの？」
「行きたいっていうか…、行かなきゃって、」
なるほど、
だから忙しなさがあったんだな。
突き動かされたんだろう、行かなければ、って。
「ん、わかった。いつにしよう、出来れば5人で行けるのが一番いいんだけど」
「一日オフの日を合わすのはもう無理そうだよね、この前もらったし」
「そうなんだよね…、早く終わる日とかにしようか。夕方からとかでもいい？松潤」
「うん、ありがとう」
リーダーの確認に謝意を添えて頷いて
全員早めに終われる日で設定。
突然なのに1週間後になったのは
みんな、彼が突き動かされたなら近いうちに行ってあげたいと思ってるから。
「……次は会えるかな、」
気長に、なんて
前回そんな話をしたけれど。
彼の言葉から、声色からも期待が見えてしまっている。
「………会いたい？」
翔ちゃんのその言葉に
ちらりとその彼を見て。
でも、微笑んで目を逸らして。
「ふふ、会いたい」
彼のその言葉に、それぞれ
願いが叶いますようにと言いたげな笑みを浮かべるけれど
俺らは、この不思議な現象の理由のほうが気になってるんだ。
彼に害がないのならいいけれど
あの倒れたものも、
昨日の水に関する件も。
もしこのことと繋がっているのなら、
彼にとって良い面だけとは限らない。
でも、彼自身は会いたいという一心で
ただひたすらにそれを願っているから。
彼のその願いを、俺らが壊すことは出来ない。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - ゆえんさん» わぁぁわたしこそコメント嬉しいです、、！🥲🩷ありがとうございます✨✨ (7月6日 23時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆえん(プロフ) - ひゃーーー新作嬉しいです😭😭😭😭😭😭更新楽しみに待ってます😭😭😭😭😭 (7月6日 16時) (レス) @page8 id: d25217e7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽
| 作成日時：2023年7月6日 16時
