37 / 意図の有無 ページ39
side S
彼の撮影場に着いて中に入れば、
スタッフが大勢集まっている場所が。
その中心に、毛布の端が見え隠れしている。
「あそこか、」
寒いわけではないんだけどな、あいつ。
水が怖いっていうのはあまり公言したくないらしく、スタッフ達は知らないから
寒さでやられたと思って毛布でも渡したんだろう。
それを断っていないということは
だいぶパニックかな。
「ちょっとすみません、ごめんなさい、……松潤、」
囲っているスタッフ達の合間を縫って彼のところへ行くと
俺を視界に捉えたしゃがんでいる彼が、あからさまにホッとした顔をする。
「どうした、珍しいね」
彼の体勢を真似るように目の前にしゃがんで
水のことは言わず毛布の上から摩ってやると、困ったように頷く。
無茶したわけじゃないのかな。
「いつも…は、……できる、やつ…なんだけど、」
少し疑問に思っていると、案の定。
仕事だからと無茶したわけじゃなく、
いつもは怖いながらも出来るものが怖くなってしまったらしく。
だから彼自身も驚いてパニックなんだろう。
「そう…、どうしたんだろうね、」
「わ、わかんなくて…、」
「ん、とりあえずほら、どっか入ろう、前室でもいいから。立てる？」
ここだと聞くにも聞けないから
とりあえず個室に連れて行こうと手を貸すと微かに震えた手が重ねられる。
体調不良も落ち着いたかなと思ったところにこれだから
彼は尚のこと、俺らのほうも少し心配になる。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - ゆえんさん» わぁぁわたしこそコメント嬉しいです、、！🥲🩷ありがとうございます✨✨ (7月6日 23時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆえん(プロフ) - ひゃーーー新作嬉しいです😭😭😭😭😭😭更新楽しみに待ってます😭😭😭😭😭 (7月6日 16時) (レス) @page8 id: d25217e7b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽
| 作成日時：2023年7月6日 16時
