76 / 紙の中の真実 ページ28
side N
初めてだった。
何も考えず、ぼーっとしながら彼から吐かれたもの。
彼はいつも、必死に気を遣って言葉を落とすから。
それが、瞳に表れているから。
「………しんどいって…、」
慌てて楽屋から出て行った彼はもう見えないのに
既に閉じられた扉のほうを見つめたまま、ふと言葉が漏れる。
今の彼の本音なんだろうと、
簡単にわかるそれに、純粋に傷ついてしまった。
こんなに長い間一緒に居るのに、傷つくなんて。
こんなに長い間一緒に居るのに、助けを求めてくれないなんて。
「………なんだろう、」
沈黙に包まれた空間に落とされた、
暗い声の翔ちゃんの言葉に、みんなの視線が向く。
「………あいつの中にずっとあるものではあるんだろうけど、今生まれた感情ではないのはわかるけど、」
「…うん、」
「でも前のあいつは、それを何かでカバー出来てたんだよ、楽しさとか、安心とか、」
「うん、」
「それが……ここ最近じゃん、急になくなった、」
「……あの、性格の面を言われてからだと思ってたけど、…それだけじゃないよね、」
何かがおかしいのは気づいてた。
でもそれに気づいた時点では、もうすでにおかしかった。
何だろう。
支えていた何かが、彼の中で崩れてる気がする。
「……誰か来た、」
再び沈黙に包まれた楽屋では、廊下の足音さえわかるほどで
相葉くんの言葉どおり、ノック音が響く。
はい、と返事をすると同時に立ち上がり、
閉めていた鍵を開けてくれようとする相葉くんは
途中、落ちていた紙を拾った。
「すみません、」
ノックした相手がマネージャーだとわかると、
相槌を打ちながら拾った紙へ目をやる。
楽屋を空けなければいけないという報告を聞きながら紙に目を向けていた相葉くんは
突然、相槌を打たなくなった。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - nyanさん» そのような方はとっても素敵で、大切にしていきたい方ですね☺️✨ (2023年3月12日 17時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - hiromigenkingさん» きっと誰しもそんな時がありますよね💭そんな時の思いを潤くんに乗せて、ぜひ潤くんを見守ってあげていただけたらうれしいです☺️ (2023年3月12日 17時) (レス) @page49 id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - でもね、これだけは知っててほしい。 本当に苦しさを和らげてくれようとするところなら、苦しさを消すんじゃなくて、苦しさへの対処法を教えてくれるはずなんだよ 何度も深呼吸しながら読み返しました。一緒に対処法を考えて提案してくださった方に感謝です。 (2023年3月12日 10時) (レス) @page48 id: 6456ef2e96 (このIDを非表示/違反報告)
hiromigenking(プロフ) - 生きにくいんだよ… 助けてよ… の言葉が、胸に響きました。 私もそんな時があったな〜…と。 今はだいぶ、ふてぶてしく生きてますが…。 潤君、立ち上がってほしい。 (2023年3月11日 21時) (レス) @page49 id: 9bb618aa13 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - nyanさん» よくある言葉ですが、キツい言葉ですよね🥲 (2023年3月8日 19時) (レス) @page45 id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽
| 作成日時：2023年1月19日 17時
