06 / くらくら眩む ページ7
side M
朝はそんなに好きじゃない。
起きるのが苦手だからっていうのもあるけれど
この国に住む大多数の人が動いているから、騒々しい。
出来れば、動いている人の少ない夜のほうがいい。
静かな静かな、静寂に包まれた夜。
どうして夜は短いんだろう。
せめて、一日の半分くらいあってもいいのに。
なんて、そんなことをどれだけ思っても
眩むほどの陽の光が差す朝は、やってくる。
「………………楽屋行かなきゃ…」
普段誰も使わない、人ひとり通らない非常階段の踊り場。
僕が見つけた、朝の仕事前の避難場所。
時間には全然余裕があるから、毎朝ここで時間を潰しながら心を整える。
朝、腰は重いくせに
余裕を持って着いておかないと不安になる。
そのせいで早く着くから、ここで心を整える。
仕事が嫌いなわけじゃない。
仕事は好き。誰よりもその気持ちは大きいって、そこの自信だけはある。
でも、それがすべてを埋めてくれるわけじゃない。
すべての不安を取り除いてくれるわけでもない。
ましてや、味方になんてなってくれない。
「…………行こう、」
丸まっていた姿勢を正し
常に吐き続けてしまいそうな溜め息を奥深くに飲み込み
笑顔を作る。
この笑顔、
上手くできてるかな。
気持ち悪くない？
07 / 漂う哀→←05 / 今日は、そんな日。⚠️日にち変更アリ⚠️
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - Kazue Akasakaさん» コメントありがとうございます✨『らしい』という言葉がとてもうれしいです、、！楽しんでいただけるようにがんばりますので、ぜひお付き合いよろしくお願いします🥰 (2022年11月24日 14時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
Kazue Akasaka(プロフ) - こちらでのコメントは初めてさせて頂きます。ヲ伽さんらしい繊細なお話で続きが楽しみです。 (2022年11月23日 19時) (レス) @page5 id: fbdba45f48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽
| 作成日時：2022年11月23日 18時
