page9.制御出来ない痛み ページ10
潤side
リーダーから始まった結婚の話のとき
にのに、結婚願望はと聞かれたけれど
そもそも結婚したいと思う理由が分からない。
何がどうなれば、結婚したいと思うのか
それさえ分からないのに、結婚願望なんてあるわけがない。
また調べた情報で話そうかとも思ったけれど
この前それで失敗したから、あれから少し怖くて。
わからない、と笑って答えた。
すると雅紀は助け舟を出すように笑いに変えてくれて。
そのおかげで、その後は何も振られず過ごせた。
けれど、一瞬
翔くんが俺を見たのに気付いた。
一瞬だったから何も無いのだろうと思い、昼食後の楽屋内でも普通に過ごしていたけれど
何かで呼び起こされたように、何かあったのかと尋ねられて。
「今日もだけど…この前も、恋愛の話になると戸惑った反応してるから」
やばい、と思った。
きっと翔くんは、スクープで撮られたとか売名に利用されたとか
そんなことを心配してくれているのだろうけれど
俺には、そう聴こえなくて。
愛が分からないことがバレたのかもしれない
それしか考えられなかった。
「…そうかな？」
振り絞って出した声と言葉は
すぐに彼に拾われて。
速球となって、返ってきた。
彼は、休ませてはくれない。
「うん。なんかさ…変だよ、松潤」
" 変 "
いつか言われたこの言葉が
今度は、長年のメンバーから発せられた。
記憶にある "いつか" は、この言葉を言われ
ドン、と勢いよく押された胸と
ドン、と勢いよく壁に当たった背中が
とても痛かったのを覚えている。
「…変、かな。…俺」
「うん、おかしいよ。なんかあったの？」
" おかしい "
再び浴びせられたこの言葉は
再度、俺に痛みを与えた。
それは、胸を押されたとか背中が壁に当たったとか
そんなものではなくて
彼の真っ直ぐな瞳が、
彼の、純粋な心が
" 彼は普通だ " ということを表していて
何かが欠けている自分の心を、鷲掴みにされたように痛かった。
「…そっか」
「松潤？」
何か、誤魔化せる返事をしなくちゃと思うけれど
痛みに支配された心と頭では、到底まともなことを考えられない。
「…どうした？」
俺は、彼から逸らしていた目を
勢いよく、彼の目に合わせて
「俺だってそんくらい分かってる…！！」
痛みから生まれた
悲しみ
苦しみ
怒り
それらを混ぜ合わせた感情を
コントロール出来ないまま、彼にぶつけて
楽屋を出ていった。
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つ む ぐ(プロフ) - さくらさん» さくらさんコメントありがとうございます^^*楽しみにしていただいてるなんて嬉しいです(；＿；)Instagramは、@172cm_08 で検索して頂けると出てくると思います！ (2018年6月7日 22時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - つむぐさん、いつも楽しみにさせていただいてます！つむぐさんのinstagramってなんと検索すれば見れますか？ (2018年6月7日 22時) (レス) id: 88d13a9eaa (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ(プロフ) - 雅宗 潤美さん» わぁ〜雅宗さんありがとうございます！嬉しくてニヤけちゃいました( 笑 )世界観を好んで下さるのはすごく嬉しいです！頑張ります！ (2018年3月23日 12時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - つむぐさん！やっぱりつむぐさんの書く小説好きです♪わかりやすくて世界観を想像しちゃいます♪更新頑張ってください！ (2018年3月23日 2時) (レス) id: 06b5a4e25a (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - さくらさん» 前作に続きコメントありがとうございます^^がんばります！ (2018年3月8日 1時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ
| 作成日時：2018年2月20日 12時
