page22.泉 ページ23
雅紀side
" 家おいで "
仕事終わり、みんなに聞こえないように潤にそう言った。
口数が極端に減っていたから、頷いただけだったけれど
1人にはなりたくないのか、素直に聞き入れてくれた。
そして今、俺の家でご飯中。
「今日の司令、行ける？俺だけ行こうか？」
それとなく聞いてみると、首を横に振る彼。
「何かしてたいから、俺も行く」
「…落ち着かない？」
「…ん」
顔を上げることなく、メシを食べながらそう口にした。
考えたくないのだろう。
今も、この先も。
けれど、そうはいかない。
彼の気持ちを尊重したいけれど、
このままでは彼もみんなも辛いだけだ。
「ちょっと…怖くなった？みんなと絡むの」
「…怖い。どうしたらいいか、分かんない…っ」
彼は手を止め、持っている箸を強く握った。
愛が分からない彼なりに、傷付きながらも踏ん張ってきた。
分からないことは調べたり、俺に聞いたり。
けれど、直面してしまうと
恐怖が湧き上がってきて、混乱してしまうみたいだ。
「潤がね？本当に、愛が分からなかったら…みんなはきっと、出会ってすぐに気付いてると思うよ」
俺がそう言うと、よく分からないという表情をした。
「恋愛関係だけが愛じゃない。潤は、優しさをちゃんと持ってる。優しさだって愛なんだよ」
「でも…でもっ、俺はその違いが分からない…っ」
「分からなくてもいい。恥ずかしいことじゃない。分からないのを馬鹿にするなら、そんな奴切り捨てればいい」
みんなは、そんな人間じゃないから。
潤だってきっと、分かってる。
けれど、過去に負った心の傷は簡単には消えなくて。
それが恐怖となって、彼の思考を支配してる。
それを止めてあげるのが、俺の役割だ。
「…今まで、みたいに…？」
「そう。切り捨てたって、潤はひとりじゃなかったでしょ？」
" おまえには俺が居るんだよ "
そんな意味を含めて、微笑みながらそう言うと
彼は少し笑みを含めて頷いた。
そこには、安心も表れていて。
彼の恐怖や悩みを全て取り除けたわけではないけれど、
少しでも和らげてあげられたのなら嬉しい。
焦らずに、ゆっくり。
相手は、離れていくような人達じゃないから。
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つ む ぐ(プロフ) - さくらさん» さくらさんコメントありがとうございます^^*楽しみにしていただいてるなんて嬉しいです(；＿；)Instagramは、@172cm_08 で検索して頂けると出てくると思います！ (2018年6月7日 22時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - つむぐさん、いつも楽しみにさせていただいてます！つむぐさんのinstagramってなんと検索すれば見れますか？ (2018年6月7日 22時) (レス) id: 88d13a9eaa (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ(プロフ) - 雅宗 潤美さん» わぁ〜雅宗さんありがとうございます！嬉しくてニヤけちゃいました( 笑 )世界観を好んで下さるのはすごく嬉しいです！頑張ります！ (2018年3月23日 12時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
雅宗 潤美(プロフ) - つむぐさん！やっぱりつむぐさんの書く小説好きです♪わかりやすくて世界観を想像しちゃいます♪更新頑張ってください！ (2018年3月23日 2時) (レス) id: 06b5a4e25a (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ∴亀更新∴(プロフ) - さくらさん» 前作に続きコメントありがとうございます^^がんばります！ (2018年3月8日 1時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ
| 作成日時：2018年2月20日 12時
