1061 / 心に住む子 ページ43
side N
ふたりが風呂からあがるまで、ずっと浴室の前に居た。
あがってきた相葉くんは、
どこか、スッキリした顔をしていた。
雅紀「潤ちゃん、」
洗面所の脱衣場で着替えて、リビングへ行こうとしたとき
相葉くんがそっと、彼を呼ぶ。
呼ばれて振り向いた彼に
相葉くんは優しく彼の頬に触れて。
腰をかがめて、額に額をくっつけて。
雅紀「ありがとう」
たった一言、五文字。
でもそこには、
すべての想いが詰まってた。
そんな言葉の意味に、彼はもちろん気づいていて
でもそれを受け取るのに、当然の受け取り方はしなくて。
潤「ふふ、じゅんなにもしてないよ、まぁががんばったんだよ」
水を受けるために手を丸めるように
優しく優しく、相葉くんの言葉を受け取った。
ぐりぐり、って
微笑みながら返ってきた潤くんの態度に
相葉くんはふわり、いつものように笑った。
嗚呼、戻ってきた、って
そう思えたのはすべて、潤くんのおかげ。
「寒くない？」
潤「うんっ、だいじょうぶ」
その後も、なんてことないように過ごす彼。
相葉くんを救ってくれてありがとう、なんて
この子がそんな言葉を欲してるわけじゃないことくらいわかるから
俺らも、いつも通りに過ごす。
それでもその数時間後、
そろそろ寝ようと寝室へ行こうとソファを立てば
「ん？」って後ろで、翔ちゃんの声。
翔「どした？」
潤くんの手を引く翔ちゃんの手が、
きゅ、と少し強く握られた。
眉を八の字にして、いつもの困った顔の潤くん。
智「お話できる？」
潤「………あの…、……じゅん、…あるくの……こわく、なかった、」
たぶん、今気づいたんだろう。
相葉くんのことに精一杯で気づいてなかったんだろうな。
話せてることに気づかないのは、
まず大前提として、話せてないことに気づいてなかったから。
歩くのが怖かったはずなのに、怖くなかった。
そのことに対して、
それはどうして？って、
怖くないことに、どうしたらいい？って
突然消えた怖さに、潤くん自身が追いつけないんだろう。
だから今、
怖かった時のように一歩が踏み出せないんだ。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» たくさん祝ってあげてください〜！( 笑 )ふたりとも安心です☺️ (2021年11月22日 13時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - aracick5963さん» こちらこそいつもありがとうございます🥰お互いがお互いへ、まさに木漏れ日の5人のことだって思いました🤭 (2021年11月22日 13時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 姫ちゃん！！やっと歩けた！！万歳三唱したい！なんなら胴上げも！(←)大変だけど一歩一歩着実に確実に進んでる姫ちゃんは凄い！相葉ちゃんもよく頑張りました笑笑もう怖くないね。大丈夫だね！よかったよかった！ (2021年11月20日 18時) (レス) @page45 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
aracick5963(プロフ) - 更新ありがとうございます。「愛他」の意味しらべました。まさに潤ちゃんの事やん。いい意味で本能的なのかと。計算したりせずに。でもそれは兄ずも姫もおなじで。意味をふまえて読んでもやっぱり😭。姫が元気になりそうでうれしい🥰 (2021年11月14日 19時) (レス) @page43 id: b2c4870f8a (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 悪くない！むしろ良き良き(←)眠いのに眠くないってぐずる姫ちゃんの可愛さよ。笑それに対しての翔くんの眠くないねって返しが辛みすぎて辛い(←)姫ちゃんの可愛さを兄ズたちにはずっとなんなら永遠に語っていてほしい櫻宮でした。笑 (2021年11月14日 8時) (レス) @page36 id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2021年10月8日 19時
