木漏れ日より、愛を込めて -20-

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side N




ゆっくり、

ゆっくり。




それだけは壊さなかった。

潤くんのペースは絶対守る。




でも、昨日よりは早く理解させてあげる。

それは必須だった。




潤「あ、かずと……おれ、おなじ、ごこだね？」

「うんうん、5個、同じだね？仲良く分けられたね？」

潤「あ、そっか、なかよしだね…！
じゅうのかたち、なかよしできるのっ！」




リーダーと相葉くんから、事細かに聞いていた。

潤くんにどんな言葉を使ったのか、どう和らげて説明したのか。

引き継ぎは、抜かりなくやった。




いい気持ちで分けられるのはどれかな、って

それには少し難しそうだったけど。

なかよし、って

その言葉で潤くんが分かってたって聞いてたからそれを使えば

記憶が戻ったようにうれしそうで。




「ふふ、そうそう！10の形なかよし出来るんだよね？」

潤「うんっ、なかよしできるから、ごことごこなのっ！」

「ふふ、潤くんわかるね〜！
ほら見て？時間、まだ30分だよ？昨日は40分ってリーダー言ってた」

潤「わぁっ、はやくなったっ？？」

「うん、潤くんわかるの早くなってるんだよ？
ね、ゆっくりゆっくりわかるようになるの。
すぐにずっとわかるようにならなくてもね、潤くん毎日出来るようになってるの」




キラキラした目で見つめられたかと思えば

きゅって抱きつかれて。




潤「おぼえてたっ！わすれてなかったっ！」

「………ふふ、潤くんわかるもんね〜？」

潤「んふっ、かずありがとっ！」




違和感に触れることは、

出来なかった。

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