木漏れ日より、愛を込めて -20-

872 / 在り処があるから ページ22

side A




潤「うん、おやくそくする、」

智「ふふ、ありがと」

「あと潤ちゃん、もういっこ」

潤「ん…？」

「お勉強するのは、一日に一時間ってお約束しよう」

潤「………いちじかん、だけ？」

和也「無理するのはよくないからね？だから、一日に一時間だけ」

潤「むり……しちゃ、だめ…なの、」

翔「うん、そうだよ」

潤「そっか……だから、いちじかん、」

「うん、お約束してくれる？」

潤「うんっ、わかった、」

「ふふ、ありがと」




ありがとう、って撫でてあげれば

またひとつ安心して、力が抜けて。




潤「………ね…？」

和也「ん？」

潤「あの……」




またニノの服の裾をくるくる指に巻き付けて

チラチラ俺らを見たり逸らしたり。

ちょっと照れてる様子だから、不安からじゃないみたい。




和也「ふふ、なぁに？」

潤「……………あの…ね…、
…………がっこ…いってなくても、
………ふつうの、こと……できなくても、
………………あいしてるって…、……おなじ……？」




変わらない、って

それがまだ、”確かなこと” にはなってないけれど




俺らの愛があるなら、って

そう思ってくれてることは、何よりうれしいから。




和也「うん、同じ。変わらないよ。
ずっとずっと潤くんのこと愛してるよ」

智「大丈夫、愛してるよ」

翔「愛してるよ潤」

「ずっと愛してるよ」




それをちゃんと伝えてあげれば、

柔らかく微笑んでくれる。




やっとこの子の心の柱になれたこれは

何回伝えたって足りなくて、

何回だって、伝えたいもの。

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