木漏れ日より、愛を込めて -20-

865 / 視界を置く ページ15

side A




潤「かめら……」




その翌日、2人が帰宅した15時頃

ソファでカメラを持つ彼は

物珍しそう。




ビデオカメラは俺らが撮ってたから見てたけど

仕事以外でカメラは使ったことがなかったらしく。

せっかくだしっていいカメラを2人が買ってきたんだけど

いいカメラってこともあって、まぁ驚いてる。




潤「…………これ、かめら、」

智「うん、それがカメラ」

潤「……………つかえる、？」

和也「うん、潤くん出来るよ？」




おいで、って花の前へ促すと

トコトコ着いてきてちょこんとしゃがむ。




「レンズ覗いて、このボタン押すの」

翔「好きなように撮ってみ？」




まだちょっと不思議そうな彼だけど

カシャ、と音が鳴れば

ディスプレイに表示された画像に、表情が明るくなる。




潤「わぁっ、おはな！」

和也「ふふ、ね？出来るんだよ潤くん」

潤「これ、これね？みてた、いま」

和也「ふふ、うん、潤くんが見てたものがこうやって残るの」

潤「すごいね…っ！つぎ、とる？？」

翔「うん、さくらさんに見せる分撮ってごらん、ふふ」




一種類ずつ花を撮る。

撮っては見せて、撮っては見せて、ってやっていくと

家に来てからのこの2年で、既に20種類くらいに増えた花を撮り終えて。




智「ふふ、ぜんぶいいね〜潤ちゃん撮るのじょうず！」

潤「わっ、じょーず？くふっ」

「よしっ、じゃあそれ印刷しよう」

潤「どうするの？？」

翔「本にするからさ、貼れるようにしなきゃでしょ？」

潤「あ、そっか」




プリンターと連動させて印刷してあげれば

どんどん出てくる写真に、目をキラキラさせて。

ずっとプリンターに張りついてる( 笑 )

866 / 命と心の観え方→←864 / そっと

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す