451 / 形のないもの ページ4
side S
潤「むかし…っのこと、きえないけど…っ、
でも、そんなのよりいま、たくさん…たっっくさん、しあわせだもんっ、
うまれてきてよかったのかなって、まようこと…あるけど、
でも…っ、ちゃんと、うまれてきてよかったって、おもえるっ」
目の前の彼が滲んでゆくのは
きっとそれは、目に溜まる水分のせい。
「…ふふ、うん、…うん、ありがとう」
涙を掬って、笑顔を浮かべる。
笑って言いたいと思ってくれてる彼の前で
俺らも笑っていたい。
和也「ふふ、今日はたくさん、潤くん自身に言ってあげてね？
今までの分取り返すくらい、追い越すくらいたっっくさん！」
潤「うんっ！」
涙は止まらなくても
ちゃんと笑って頷いてくれるから。
どうしようもなく愛しくて頭を撫でてあげると、
嬉しそうに目を瞑る。
雅紀「よしっ、じゃあまずは飾り付けしよう！」
潤「わっ、したい…っ！」
雅紀「いろいろ買ってきてるからさ、好きなの選んでしよ？」
潤「ありがとっ」
楽しいことを潤と一緒に楽しむのは相葉くん。
いつだって、潤を楽しませることを考えてるんだろうな。
智「お、これかわいい」
潤「わぁっ、それかわいいね…！」
「これは？」
和也「えーセンスないな( 笑 )」
雅紀「まって俺が選んだやつなんだけど？」
和也「あ、」
潤「んふ( 笑 )」
着替え終わり、朝ごはんもみんなで済ませたあと
飾り付けを選びながら、部屋をお誕生日会風に飾り付ける。
潤の瞳はキラキラしていて
ずっと楽しそう。
潤「わぁぁ…っ！かわいいっ！」
1時間くらい頑張って飾ったそれに
潤は大満足で。
かわいい、って言う潤がかわいい( 笑 )
「ふふ、かわいい」
潤「ねっ、かわいいね！」
「部屋もだけど潤もかわいい」
潤「わ、しょおくんすき」
「かわいいねぇ〜今日は一段とかわいいね」
ぎゅっと抱きしめてあげると
嬉しそうに抱きしめ返してくれる。
「次は何しよっか」
潤「んん？」
「潤は何したい？」
尋ねてみる。
今なら、
今なら言ってくれる気がする。
潤「……ふふっ、みんなでテレビみたいっ！」
ちょっと躊躇いがちに、勇気を出してそう言ってくれた彼に
智くんもニノも相葉くんも、嬉しそうに彼に触れる。
潤が何かを欲しがることはないとわかってた。
それは遠慮じゃなくて、本当に欲しいものはなくて。
彼が本当に欲しいものは、″憧れた普通の日常″ そのもの。
452 / 形のないもの→←450 / キミが、キミに伝えること。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 974人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻宮 - いえいえ(^^)姫可愛いですね！(^^)私の毎日の癒やしです(^^) (2020年7月26日 9時) (
レス) id: 17eb94eea0 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - いえいえ(^^)姫可愛いですね！(^^)私の毎日の癒やしです(^^) (2020年7月26日 9時) (レス) id: 17eb94eea0 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» ありがとうございます(*^^*) (2020年7月25日 16時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - あっそうだったんですね(^^;それは初耳。(笑)姫の沼から抜け出せないし姫可愛いし、もう何なの！？って悶絶しまくってる櫻宮です(笑)彼の中の嫌な一日が少しずつ減ってほしいなぁ。そう思います。本当に、、 (2020年7月25日 16時) (レス) id: 17eb94eea0 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» 実際にあったエピソードっていうのがまた可愛いですよね( 笑 )文字って怖いですよね、、 (2020年7月25日 0時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2020年7月9日 15時
