#40 和也 ページ5
まだ早い。
わかってるけれど、どんどんと思い出が溢れ出てきて、止まらない。
潤「かず…」
潤くんが弱々しく俺の名前を口にしたと思ったら、
潤くんの人差し指が俺の目の下に触れる。
俺、────…泣いてる…
流してはいけないと思っていた気がするから、
どこかで気付いていたはずなのに。
なぜか、驚いている自分がいる。
「…ごめっ、なんか…、なんでだろ、ね？」
笑って見せるけれど、
潤くんの目にはだんだん涙が溢れてくる。
あぁ…ダメだ。
「潤くん」
今度は俺が潤くんの名を口にして、
潤くんの綺麗な瞳から、今にも流れそうな涙を人差し指で拭う。
「…みんなに大丈夫だって伝えて、帰ろうか」
今度はうまく笑いたかったけれど、
今度もまた、きっとうまく笑えていないのだろう。
それでもいい。
潤くんが、安堵の表情を見せてくれているから。
それでも、いい。
潤「…うん。ちょっとおはなししてから…」
「そうだね。」
潤「おれ…たおれるまで、やるよ」
「本当は止めるべきなんだろうけど…本気になった潤くんを止めることなんてできないって知ってるから、止めないよ(笑)」
潤「んふふ、ありがとう」
「…みんなの前では、がんばるんでしょう？」
潤「ふふ、さすが、かずだね」
「…そうだと思ってたもん。無理しちゃダメだって言っても、無理しちゃうのが潤くん」
潤「…もしおれがいえにかえったしゅんかんたおれたときは、れいぞうこ に まえ かず にあってもらった びょういんのせんせいの でんわばんごうがかいてある かみ が はってあるからね？」
前、潤くんの体調の経過を調べるために病院について行った時、潤くんが最初に話してくれた昔からお世話になっているという先生に会わせてもらった。
「救急車じゃなく、それに電話すればいいのね？」
潤「うん、よろしくね？」
「ん、わかった」
────…逃げることなんて、できない。
潤くんに課せられた運命と、
それを共有した俺の運命。
それから逃げることなんて、
どう足掻いたって、きっと無理だ。
だけど。
『手放さない』
そう誓った俺は、それを破ることなんてできないわけで。
この先、何が待っていても
潤くんに課せられる試練と運命を共有しながら、
潤くんと共に生きていこうと。
例えどう足掻くこともできなくなったとしても、
俺は潤くんを手放さないと。
再び、神に誓った。
「───…寝てな？潤くん」
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - すいすいさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！続きもありますので、よければぜひ´`* (2021年8月6日 17時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
すいすい - 気づいたらめっちゃ泣いていました。潤くんはきっと、5人で楽しく過ごしていると思います。 (2021年8月6日 15時) (レス) id: fd76ce1517 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - アラシックスティさん» ありがとうございます( ; ; )続きもあるので、よければぜひ…´`* (2021年4月29日 7時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
アラシックスティ - すごーく良かったです！！また読みたいと思うような物でした。 (2021年4月29日 6時) (レス) id: 419204c463 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ＿＿ 。∴亀更新∴(プロフ) - 愛の釣り人さん» 遅くなりすみません！！今気づきました…(；＿；)ありがたいお言葉すごく嬉しいです。書いてよかったとすごく思いました！今書いている作品も気に入っていただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします^^ (2017年10月23日 18時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ ＿＿ 。((元じーゅん
| 作成日時：2016年9月5日 0時
