#62 和也 ページ27
先生に許可をもらって、
早朝に潤くんを病院に送った。
早めに行って、病室で少しだけゆっくりしてた。
潤くんは、何も言わなかった。
ただただ、俺の手を握ってて。
伝えたいことはあるんだと思うけど、
あえて伝えない。ただ触れていたい。
そんな感じだった。
.
病室を出る前、すごく不安そうな目をしてて。
『大丈夫だよ。絶対4人で戻ってくる。』
そう言って抱きしめると、
くふふ、と声を漏らして。
背中で潤くんが微笑んだのを感じてから、
病室を出た。
.
会見会場に行くと、記者たちが慌てふためいた声ばかりで。
騒々しかった。
『質問は受け付けません』
何度言っても、飛び交うのは質問ばかり。
理由はなんですか？解散するんですか？
────── 何故松本さんが会見しないんですか？
.
聞かないでくれ。
俺らにも、事情ってモンがあるんだ。
一般人に私情があるように、俺らにもあるんだ。
芸能人だからって、何でも探っていいなんて
いつ、誰が決めた？
潤くんがもし、これを見ていたら。
なんて思うだろうか。
また、傷付いてしまう ──────…
.
会見が終わると、3人のマネージャーに問い詰められた。
けれど、それに答える余裕なんてない。
3人にどう伝えるか ─────…
頭の中には、これしかなくて…
.
── ガチャ
楽屋の扉を開けた、瞬間 ──────
翔「おい、おまえ……！！！」
翔ちゃんが、いきなり胸ぐらを掴んできて、閉まった扉に押し付けられた。
雅紀「翔ちゃん！！やめろって！！」
相葉さんがとめても、聞こえていないようで。
俺の胸ぐらを掴む強さは、どんどん強くなる。
翔「なんで俺らに何も言わないんだ！？あんだけ聞いただろうが！！無期限の活動休止なんて勝手に決めやがって…！！」
「理由はちゃんとあるよ…」
智「…どんな理由があっても」
『許されないよ』
そう言いかける大野さんに、口を挟んだ。
「病気なんだ」
その言葉で、3人が固まった。
胸ぐらをあれだけ強く掴んでた翔ちゃんも、理解できていないようだ。
翔「…病気…？」
雅紀「…松潤が？」
智「…もうちょっとましな言い訳あるでしょ、」
「こんな縁起でもない嘘つかないよ」
翔「…じゃあどうしてそれを言わないんだよ！！」
「言えなかったんだよ！！」
翔「…っ、」
「…潤くんが必死に守ってきたものを…俺が簡単に壊せるわけない…っ、」
静かになった楽屋で、俺はそっと話し始めた。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - すいすいさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！続きもありますので、よければぜひ´`* (2021年8月6日 17時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
すいすい - 気づいたらめっちゃ泣いていました。潤くんはきっと、5人で楽しく過ごしていると思います。 (2021年8月6日 15時) (レス) id: fd76ce1517 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - アラシックスティさん» ありがとうございます( ; ; )続きもあるので、よければぜひ…´`* (2021年4月29日 7時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
アラシックスティ - すごーく良かったです！！また読みたいと思うような物でした。 (2021年4月29日 6時) (レス) id: 419204c463 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ ＿＿ 。∴亀更新∴(プロフ) - 愛の釣り人さん» 遅くなりすみません！！今気づきました…(；＿；)ありがたいお言葉すごく嬉しいです。書いてよかったとすごく思いました！今書いている作品も気に入っていただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします^^ (2017年10月23日 18時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つ む ぐ ＿＿ 。((元じーゅん
| 作成日時：2016年9月5日 0時
