55 / Blind in our world. ページ6
side O
「今日は何の用？」
地下駐車場に出た所で
林の呼び掛けに答えるように一歩前に出た潤が
そう尋ねる。
「報告に来ました」
「…は？」
“ 報告 “
それが、新たな証拠とか
真犯人の足が掴めたとか
そんな話じゃないというのは、
ニュアンスで分かった。
「相葉さんと二宮さん、そして松本さん。
3人目、4人目、5人目の容疑者は
貴方達3人です」
俺と翔くんの後ろに居た、雅紀と和は
意味が分からないというような表情で。
俺と翔くんの前に居る潤の表情は見えないけれど
きっと、やっぱり、なんて思ってるんだろう。
「………それだけです。では、失礼します」
林が車に乗りこみ、
その車が見えなくなった瞬間に
空を仰ぐようにして溜め息をついたのは潤で
その胸ぐらを掴んだのは、翔くんだった。
「………だから言ったろ」
「…、」
「なぁ！！」
「翔くん落ち着きなって、」
「智くんは黙ってて。
…コイツは俺に言い切ったんだ、2週間は絶対空くって」
翔くんのその言葉に、
この2人の間には、俺が知らない会話があると知り
何も言えなくなった。
「だから俺があのとき───────」
「───────そういうことじゃない！！！」
突然響いた潤の怒声に
柄にもなく、肩がビクついた。
「分かんないの！？
あの性格の林が早めに動いたってことは、何か新しいことが動いたんだよ！！
また、何か新しいことに
俺らは嵌ったの…！！」
少しの間、
翔くんの表情が止まって
スル、と、潤の胸ぐらから解かれた手は
哀しいものだった。
「………ちょっと、待ってよ」
「…和、」
「俺らが知らない間に、何してたの？」
「雅紀…」
哀しそうな2人の瞳に
全てを話すしか術はなくて
Barに向かおうとしていた翔くんの車で、
2人に、全てを話した。
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ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)(プロフ) - riroさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです´`*！頑張ります´`* (2020年1月15日 19時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
riro - ハラハラの展開！ 早くみたいーw 更新頑張って下さい！ (2020年1月15日 18時) (レス) id: 4e0d2c6273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)
| 作成日時：2019年12月11日 11時
