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side O
「こんな早く終わるなんてねぇ」
名前を書かされてから4日後、
午前は翔ちゃんと雑誌の撮影で
午後から5人での取材と撮影。
俺ら2人に3人が合流する予定だけど
午前の2人での仕事が、早く終わった。
楽屋に戻って、
新聞を広げて読み始めた翔ちゃんに
そう話しかける。
「そうだね。智くん寝ないでね？」
「んふふ、なんで分かるの」
ソファに寝転がる俺を見て
今にも寝そうだと判断したのか、チラリと視線を向けてそう言われた。
「智くんすぐ寝るんだから」
「潤よりマシでしょ」
「ふは、あいつは最強だからね」
確かにあいつには勝てねぇな、なんて笑って話してると
再び、沈黙が訪れる。
寝るなと言われたからには
寝ちゃいけないわけで。
でもこの心地のいい沈黙は寝ちゃいそうだな…
なんて。
「あ、」
「なに急に」
「翔くんあれ見せてよ、ボールペン」
この前画材を見に行った店で店員さんから聞いたことを思い出した。
貰ったボールペンなら、翔くんは身近に持ってるはずだから。
誰かにあげる参考にでも見せてもらいたいなぁ、なんて
単純に、そういう意図だった。
「ん？」
「ボールペンだよ、名前入りのボールペン、貰ったんでしょ？」
「……え、誰から？」
「や、知らないけど。…え、まって？」
「……うん、ごめん。俺そんなの貰ってない」
あれ？
じゃあ店員さんの嘘？
いやいや、そんなわけない。
わざわざ嘘つくはずがない。
てことは、誰かが
翔くんの名前入りボールペンを作り、
それを翔くんに渡すことなく
その誰かが、持ったままってこと？
「……智くん？」
────────…何のために？
「……見たこともない？そういう話をした覚えも？」
「うん、全然…」
翔くんの不思議そうな表情が
俺の心の天候を曇らせる。
誰が
何のために
翔くんを────────
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ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)(プロフ) - riroさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです´`*！頑張ります´`* (2020年1月15日 19時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
riro - ハラハラの展開！ 早くみたいーw 更新頑張って下さい！ (2020年1月15日 18時) (レス) id: 4e0d2c6273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)
| 作成日時：2019年12月11日 11時
