170 / 不可欠な影 ページ36
side S
俺がそう言うと
打って変わって、表情が明るくなり
ニッコリ微笑んで頷いた潤。
幸も不幸も、
一人じゃ嫌だという彼は
誰よりも想いが強いんだろうと思う。
一人じゃないという言葉に喜ぶ潤だけど
それはきっと、彼にとって
俺らと一緒だということに変換されるんだろう。
「よしっ、じゃあはい、打ってみて？」
そう言って携帯を渡すと、
真剣な顔して、文字を打っては消しての繰り返し。
時折、「んー…」と考え込む声が漏れてて
打つ文字まで声に出しちゃう時がある。
その可愛さに、
俺らは笑いを堪えるのが大変で。
あくまで潤は真剣なわけで
もちろん可愛さを狙ってるわけじゃないから( 笑 )
潤「………むずかしー…」
智「ふふ、ゆっくり考えな？」
潤「でもでも、ZEROあさってだったら、あしたにはださなきゃでしょ？
きょうじゅうに、ちゃんとかんがえる」
そうやってスケジュールを組む彼の姿が
仕事に勤しんでいた潤を思い出させて。
やっぱり、変わらないんだ。
どんなときも仕事を大切にしてて、
一生懸命取り組む姿は。
自分にどんな過去があろうと、
人に迷惑をかけちゃいけない、
仕事を疎かにしちゃいけない、
そう考えるのが潤で。
これはきっと、一生、変わらなくて。
潤「わっ、しょーくん、？」
突然頭をわしゃわしゃと撫でた俺に、
驚いた声を出す潤。
「おまえのそういうとこが俺らは好きなんだよ」
潤「へ？」
「おまえの背中が、嵐には必要なんだよ」
昔、ニノが言ったように
嵐を引っ張っていくんだと、
嵐をもっと成長させるんだと
そんな潤の背中を見て、踏み出す一歩を見て、
嵐は進んできたわけで。
それはきっと、彼の精神年齢とか過去とか
そんなの関係なく、これからも続くんだろう。
潤の背中は
嵐にとって、必須なもの。
少し変化があったとしても
潤が
だからこそ、
おまえに付いていきたいと思う俺らの気持ちは
おまえを支えて一緒に幸せになることに変換されるんだよ。
潤「…………んふ、へんな しょおくん、」
コテン、と俺の肩に頭を乗せて
頬に一筋流れる涙を拭おうとはせず
微笑んでそう呟いて
また、文字を打つのを再開した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 720人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)(プロフ) - ヒールさん» コメントありがとうございます！´`* この作品を好きになって頂いて嬉しいです！楽しんで頂けるようこれからも頑張ります！´`* (2019年12月26日 17時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒール - はじめまして。この作品とても好きです。潤くんがみんなの癒しになって、カズは潤くんのことをよくわかっていて…これからも更新楽しみにしてます。 (2019年12月26日 16時) (レス) id: 0f6d7ecd16 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)(プロフ) - riroさん» インスタでもこちらでもコメントありがとうございます´`*！潤くんならきっと、という言葉にとても安心しました´`*これからも楽しんで頂ければ嬉しいです！ (2019年12月10日 13時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
riro - こんにちは！ インスタでも時々DMで話させてもらってます！ここでのコメントは初めてなんですが 更新ありがとうございます！ 翔くんのオトノハの潤くんコメント少しうるっと来ました 潤くんならきっとこう言うだろうなーとおもいました また更新待ってます！ (2019年12月10日 13時) (レス) id: 4e0d2c6273 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)(プロフ) - UsuiSGさん» コメントありがとうございます！気軽に読んで頂き嬉しいです´`* これからも潤ちゃんの成長を感じて頂けるようなお話書いていこうと思います´`*！ (2019年12月10日 0時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヲ伽 -otogi- (元つむぐ)
| 作成日時：2019年11月5日 13時
