木漏れ日より、愛を込めて -2- (ページ7)

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51 / 枯れた水溜まりページ7

side A

智「潤ちゃんと寝る時ね、ぎゅーってするから
心臓の音が、トクトクって感じるの。

それがね、俺は一番嬉しいんだよ。

この音が止まらないことが、一番嬉しい。
この音が楽しそうに動いてることが、一番嬉しい。

だから絶対、寂しくなんてさせないって
絶対、俺らの愛でいっぱいにしよう、って
誓ったはずなのに…

ごめんね。
俺ら、違うとこ見てたね…

めんどくさいわけないよ？
そんなの、思ったことない。

潤ちゃんが1人が嫌で泣いてても、
強くなってよなんて思わない。

俺ら、潤ちゃんに何かを求めてなんてないよ。
潤ちゃんはもう、そのままで充分だもん。

俺らは潤ちゃんに、幸せを、
俺らと居る幸せを願ってるんだよ」

リーダーの言葉が、
潤ちゃんの体内に流れていくのが分かった。

チラリと顔を覗かせた潤ちゃん。

その様子を見て、
リーダーが彼の背中から耳を離し

彼を覗き込むと
何かが弾けたみたいに、

みるみるうちに涙が溜まる。

智「ん、おいで？」

潤「ん、くっ…、りーだ…っ」

智「ごめんね…、いっぱい我慢させちゃったね。
願ってる幸せを、願うしかしてなかったね…」

翔「…潤？」

潤「…しょ、くん…」

翔「潤。
俺は、俺らを求めてくれる潤が何より大切だよ。
だから、おまえが遠慮する必要はないの。

もっと傍に居て、って
そんな潤のワガママなら、喜んで叶えるよ」

口を真一文字に結んで
泣くまいとしてる潤ちゃんだけど

リーダーがそっと離れて、
翔ちゃんに合図して場所を代わり

翔ちゃんが、きゅ、と抱き締めると
潤ちゃんの肩が、また震え出した。