木漏れ日より、愛を込めて -2- (ページ31)

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73 / 咲き誇る愛 ※7/26編集アリページ31

side O

その翌日から
彼の不安定が続いた。

必ずと言っていいほど夢を見るようになった。

それでも、
そのせいで俺達を信じられないとかは無く
ただ、心が不安定になる。

抱き締めてあげれば少しは落ち着くし
その後少しだけ眠って、屋上でリフレッシュして
リハビリの時間を夕方に変えてもらえば、問題はなくて。

夢に左右されないだけ、まだマシだった。

潤「りーだ…っ」

「大丈夫、潤ちゃんなら出来るよ？」

そして2週間が経った今。

最初の方よりは不安定さもマシになっていて。

リハビリも、車椅子から立ち上がることは出来るようになって
前よりも長い間、立ってられるようになり

今日から歩いてみようというところまできた。

けれど、やっぱり
歩くとなると怖いみたいで。

不安そうな瞳を俺に向ける彼に
なんとか頑張ってもらおうと、落ち着かせる。

ビデオも、1人の時は
手で持ってるより置いて回した方が早いことに気付いた。

潤「できる…？」

「うん、大丈夫」

潤「となり、いてね？ずっとね？」

「うん、分かった、隣に居るね」

その言葉に安心したのか、
車椅子からスッと立ち上がり

一歩、踏み出した。

「そうそう潤ちゃん、歩けてるよ！」

潤「ん…、」

油断出来ないのか、俺の声にコクコクと頷くだけ。

ユウ先生からもう一歩いってみようと言われ、
戸惑いながらも

そのまま再度、一歩踏み出す。