木漏れ日より、愛を込めて -2- (ページ28)

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70 / 瞳の中に映るものページ28

side A

「怖くないの？」

潤「ん、こわくないよ？しょおくんじゃないもん」

和也「怒られるよ潤くん( 笑 )」

なんてことない会話だけど
俺とニノの手は彼に触れていて。

無意識に彼の頭を撫でてしまう。

潤「ちっちゃいねー…」

和也「人？」

潤「ひとも、くるまも」

「そうだね」

潤「……もし、さ」

和也「ん？」

潤「おれが、したにいたら…
ふたりは、ここから、みつけられる？
おれのこと。みつけられる？」

視線を地上から外さずに、そう尋ねてきた。

気になっただけかもしれないし

そうじゃなくて、
不安定な彼の心が生んだ気持ちかもしれない。

それは分からないけれど、それでも。

「ふふ、楽勝だね～」

潤「…ほんと？」

和也「うん、すぐ分かるよ」

「潤ちゃんがどこに居たって、俺らはすぐに見つけられる」

彼の傍にしゃがんで、ビデオを回してることなんて気にせず
彼の頭を撫でながらそう言い切ると
「ふふ、ほんとかなぁ」なんて可笑しそうに笑った。

距離が近くなったせいで
ビデオに映る潤ちゃんは、きっとドアップ。

和也「100%の自信があるね」

「翔ちゃんなんかたぶん200%( 笑 )」

潤「おおいな～( 笑 )」

安心したのか、
乗り出して地上を見るのをやめて

車椅子の背凭れに凭れながら、
目を瞑った。