木漏れ日より、愛を込めて -2- (ページ25)

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67 / 染み込んだのはページ25

side N

体力を使った潤くんは、
そのまま眠ってしまって。

相葉くんにベッドに運んでもらった。

今は11時だから、
お昼ご飯がくる12時までは寝かせてあげよう、ってことで。

雅紀「ああいうの、2人で住んでた時もあったの？」

「うん。なんかね…
閉ざしちゃうんだよね。

心の中の恐怖に支配されちゃうから、
外の言葉が届かなくなる。

その証拠に、焦点が合わなくなるの」

雅紀「そっか…
でもなんでだろう？急だよね。
やっぱり、昨日の俺らがちょっと不安にさせちゃったから夢見ちゃったのかな」

問題はそこなんだ。

目が覚めてから一切見なかった夢を、
なんで今日急に見てしまったのか。

俺らが不安にさせてしまったことは、
多少は関係してると思う。

でも本当に、それだけ？

先生「もしかしたら…時期かもしれません」

「わっ、びっくりした…」

先生「すみません、リハビリ来てないと聞いたので、寝てるのかと思ってノック無しに…」

雅紀「いえいえ全然大丈夫です、
それより先生、時期っていうのは？」

先生「潤が家から放り出されて病院に来たの、1月半ばなんです。
ちょうどこの時期で…、だから、明確には覚えていなくても心が反応してるのかもしれません。

昔もあったんです、この時期。
それで精神科医に聞いたら、そう言ってました」

そういうことか。

先生から話を聞いて、納得した。

ってことは、寒い中放り出されたってことか。

寒いのが苦手なのは、
それも関係してるのかな。