木漏れ日より、愛を込めて -2- (ページ22)

今日:45 hit、昨日:48 hit、合計:298,477 hit

64 / 勝てないものページ22

side N

潤「…まー、」

雅紀「うん、まーもいるよ？」

相葉くんも傍にしゃがんで、
潤くんの肩を抱いて摩ってあげてて

そんな感じで、しばらく抱き締めたままでいると
だんだん潤くんが落ち着いてきた。

相葉くんが居る、と分かったことが
その証拠。

周りを見ることが出来てきた、ってことだから。

潤「…ねぇ？」

「「んー？」」

潤「…かずと、まーは…おれが、あるけないの…やだ？」

俺と相葉くんの顔を交互に見て
不安そうにそう口にした潤くん。

俺らに聞かれてるということに不思議に思ってしまって、
つい相葉くんと目が合った。

雅紀「んー…、歩けるようになったらいいなぁって思うけど、でも歩けない潤ちゃんが嫌っていうのはないよ？」

まぁ、きっとそういうことだろう。

俺らに尋ねるってことは、
どう思われてるか、ってことだろうから。

相葉くんが、合ってる？というように俺を見てくるから
代わりに瞬きで頷いた。

潤「ん、そっか…」

俯きがちにそう言ったかと思えば

チラリと覗き込むように俺らを見上げる。

「大丈夫。俺らは、潤くんの気持ち知りたいな」

俺のその言葉を聞いて、
目をキョロキョロと彷徨わせる彼。

言っていいのかどうか…
迷ってるんだろう。

漠然とした不安が
彼の覚悟を邪魔してる。