62 / 思うあまり ページ18
side O
翔「ひとつ…考えたんだ」
雅紀「…なに？」
翔「智くんには、本当に悪いんだけど…
智くんにも、活動休止してもらうこと。
俺とニノと相葉くんは、個人の番組があるから厳しい。
でも智くんなら、まだ比較的大丈夫って…」
雅紀「でもそんなことしたら、嵐続けるのは無理だよ」
翔「そうなんだよね。だから結局それも無理で…」
「俺は全然いいんだけど、潤ちゃん罪悪感持ちそうだしね」
話が前へ進まない。
同じところで足踏みして、
地団駄踏んでる状態だ。
潤ちゃんの不安と寂しさを
最低限抑えたい。
「…戻そうか」
和也「え？」
「前までみたいに、レギュラー番組だけにしたら
隔週だから、潤ちゃんが1人になるのは月に4回で抑えられる」
雅紀「…音楽番組は、出ないってこと？」
「うん」
翔「まぁ、歌も出してないし、呼ばれるとしたらスペシャルの時とかだろうから…それを断ればいいだけだもんね」
「きっと、噂は立つだろうけどね」
雅紀「うん…それは無視すればいい話だけど、
それに加えて、潤ちゃんのリハビリも必要だよね」
翔「それと、あと…潤の願う復帰を叶えるなら、俺ら以外の人に慣れさせなきゃいけない。
じゃないとまた、あいつは自分を偽って仕事するよ」
その翔ちゃんの言葉に
つい、チラリと彼の方を見てしまった。
頭になかった。
そうだ。
復帰を叶えるには
自分を偽らないことが条件になる。
たぶん、
きっと。
それが、最難関のミッションだ。
雅紀「とりあえず…それはまた、潤ちゃんが落ち着いてから考えようよ」
「ん、だね。レギュラー番組だけにして、潤ちゃんが落ち着いてくれれば、その後考えよう」
和也「まずは、とにかく潤くんの寂しさを拭うために音楽番組は断ろう。それで潤くんに落ち着いてもらって、その後はそれからだね」
順序立てて、1つずつ。
そうしないと、頭が混乱しそうだ。
その上、焦ってやっても何も解決しない。
とにかく潤ちゃん。
あんな想いにさせないためにも、まずは彼のことだ。
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作者名：つむぐ
| 作成日時：2019年6月27日 16時
