59 / 溺愛の末 ページ15
side N
ユウ「痛くない？」
潤「んー…ちょっと、だけ？
ひさびさに、ちから いれたから」
ユウ「そっかそっか、でも酷くは疲れてないね。
足はどう？」
潤「あし は、だいじょうぶ。いたくないよ？
ひさしぶりに、じめんに あし がついて
ちょっと、うれしかった」
「ふふ、嬉しいんだ( 笑 )」
ユウ先生は潤くんの話を聞いて、
「順調にいきそうだ」と呟いてた。
よかった、ほんとよかった。
これでちょっと難しいなんて言われたら
きっと潤くん落ち込んじゃうから。
その後、病室でも出来る、
腕力を鍛えるトレーニングを教えて貰って
今日はここまでにしとこう、とお開きになった。
急に体に負担や変化を与えるのはよくないから
ゆっくり、時間をかけてやろう、と。
雅紀「よし、じゃあベッド戻るよ〜」
病室に戻り、相葉くんがそう声をかけると
潤くんは、顔色を伺うように首を傾げた。
潤「このまま、ダメ？」
雅紀「このままがいいの？」
先生「大丈夫ですよ、ずっとベッドじゃつまんないだろうから」
見送りに来てくれた先生からの許可を貰って
潤くんは満足げに車椅子に座ってる。
先生「あ、あと
歩くリハビリも始めたことですし、
朝の検診で何も無ければ車椅子で屋上とか出ても大丈夫ですよ。
基本朝と夕方の2時間は自由解放でそれ以外は閉めてるんですが
13時から14時は特別にどうぞ、
話も通しておきますので、裏口から出てみて下さい」
車椅子は貸出にしますので、と
気を利かせてくれた先生がそう言ってくれて
ずっと室内だった潤くんは、
みるみるうちに目がキラキラ輝いていく。
潤「あしたっ！あした、いい？」
先生「ふふ、いいよ？それなら今日には話を通しておくね」
潤「おくじょう、たのしみ…っ、ふふ」
智「よかったねぇ潤ちゃん( 笑 )」
ルンルンな潤くん。
ニコニコしてる潤くんを見ると
どうしても頭を撫でてあげたくなる( 笑 )
それは俺たち4人共通らしく、
今も大野さんが相槌を打ってあげながら
頭を優しく撫でてる。
どうしてかな。
嬉しそうな潤くんを見ると
あぁ、よかった、って
心底ホッとして、心底嬉しくなって
心の底から、愛しさが溢れてくる。
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作者名：つむぐ
| 作成日時：2019年6月27日 16時
