23 / 芽の成長力 ページ28
side S
朝ご飯を食べて、先生が回診に来て
大丈夫だ、と言われたのでリハビリの準備をする。
潤「り 〜 は 〜 びり 〜、りは 〜 び 〜 り 〜」
「なんちゅー歌…( 笑 )」
潤「ん ？し ょ お く ん ？」
「や、なんもないよ( 笑 )」
俺が「リハビリしよう」と言ってから、
彼はずっとこうやって歌ってる( 笑 )
何の歌か分かんないけど。
いや、まぁ、彼が作詞作曲のリハビリの歌なんだろうけど( 笑 )
「はい潤、やろっか」
潤「ん、」
「まぁ最初はボールだね」
ニノから、最初だからボールからやったと聞いて
今日もボールから握らせることにする。
潤は、俺の言葉を合図に
俺がオーバーテーブルにおいたボールを手で握る。
ボールを持ち上げようと、
ぎゅ、と力を入れ
眉間にシワを寄せる。
「潤、がんばれ…っ」
それを見て、何故か俺も拳に力が入る。
傍で見守りながら、震える潤の手を見つめる。
潤「…！で、き た ！」
「すごい！潤すごいよ！！」
キラキラのニコニコ笑顔で俺の顔を見た潤に、
思いっきり頭を撫でて褒めてやると
それは嬉しそうに、でも少し照れたように微笑んだ。
昨日は、ボールを握るのにも数分かかったと言っていたから
たった1日で成長したんだなぁ、と感心する。
そんな中、潤は無意識に
未だボールを握って宙に浮かせたまま。
それに感激した俺は、
「あ！」と声を上げて指を差した。
それに驚いた潤は、自分の手を見て
一瞬目を見開いたけれど、
凝視しながら、腕を上下に動かす。
おおっ、みたいな顔をしながら俺の方へ向いた潤に、
コイツの成長力は半端じゃないと気付かされる。
「すげぇ…」なんて呆気に取られる俺に、
くふふと微笑む潤。
そんな潤を見て、急いで携帯を手にして
ビデオを撮る。
潤「ふふ、わーいっ」
俺がビデオを回したことに気付くと、
そう言いながら
ボールを持った腕を上下させる潤。
慣れたのか、キツそうじゃない。
「おまえまじですげぇな」
潤「んふ、し ょ お く ん、お ど ろ き す ぎ」
「そりゃ驚くよ…ふふ、凄いね潤」
潤「くふふ、す ご い ？」
「うん、凄いよ？
あ、じゃあ、俺の手も握ってみて」
そう言った俺の手を握る彼の力は、
目覚めた日よりも全然強くて。
もしかしたら潤は、
絶対安静にするより
普通の日常を取り戻そうとする方が、治療になるのかもしれない。
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つ む ぐ(プロフ) - momoさん» ありがとうございます(*^^*)がんばります！ (2019年6月9日 12時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます！移行楽しみにしてますので、更新頑張ってください！ (2019年6月9日 2時) (レス) id: d7e2907fc9 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ(プロフ) - なおさん» その気持ちでいっぱいですよね(*^^*) (2019年1月28日 16時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
なお - 五人で嵐、この二十年間ありがとう。 (2019年1月28日 15時) (レス) id: 22aa002e5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむぐ
| 作成日時：2019年1月19日 18時
