17 / 声 ページ21
side N
「わっ、」
翌朝。
眩しいな、と思って目を開けると
視界に映ったのは、既に起床済みのニコニコ潤くん。
「びっくりした…、起きてたの？潤くん、おはよう」
潤「ん、お は よ」
珍しいなぁ、夢見なかったんだ。
……いや、まて。
「え、潤くん…、いま、喋った？」
潤「ふふ、お れ ね、は な せ る の」
「ほんとっ？よかったぁ〜！」
それはそれは嬉しそうに話すから、
ニコニコしながら、目を覚ました俺を見てた彼に納得。
目を覚ますと話せるようになってて、嬉しかったんだろうね。
昨日話せなかったのは、1ヶ月の眠りから覚めたばかりだったからかな？
「みんなが帰ってきたら、びっくりするよ」
潤「よ ろ こ ん で、く れ る、か な ？」
「うん、絶対喜ぶ！」
そう言って、ぎゅってしてあげると
ふふ、と嬉しそうな声を漏らす。
まだまだ、話すスピードはゆっくりだけど
それでもいいんだ。
そんなこと構わない。
話すことが出来る、それが幸せなんだもん。
潤「み ん な、い つ、か え っ て く る ？」
「あ、そのことなんだけどね？
…あ、あった」
潤「？？」
「潤くん、1回体起こそうか。ベッド動かすね？」
きっと相葉くんから聞いて、
1日のスケジュールとメッセージを書いてくれてるだろうと思い、体を起こして辺りを見渡すと
案の定、隣の物置台に紙が1枚置いてあった。
潤くんに見せてあげようと、ベッドを動かす。
不安定な彼に負担をかけないよう、
大丈夫だよ、と声をかけて手を握りながら。
「ほら潤くん、これ見て？」
体を起こした潤くんに合わせてオーバーテーブルを付けて、
その上に紙を置いて見せてあげる。
すると、キョトン顔からみるみるうちにニコニコ顔になっていって。
変化の多い彼の表情を見ていて、自分の表情が緩んでいくのが分かる。
潤「ふふ、し ょ お く ん の か お も じ、へ ん っ
ま ー、は し っ て か え っ て く る ん だ っ てっ
り ー だ、ね む か っ た の か な、も じ、ふ に ゃ ふ に ゃ ( 笑 )」
顔が緩みっぱなしなのに気付くはずもなく、
嬉しそうにそうやってひとりごと言ってる潤くん。
メッセージだけで、こんなに喜んでくれるなんて。
怖いことも多くて
1人でも離れちゃったら不安になるくらいだけど
そんなの微塵も感じさせないほど、
笑顔で溢れてる。
そうだよ。
2ヶ月前の俺は、これを願ったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 754人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つ む ぐ(プロフ) - momoさん» ありがとうございます(*^^*)がんばります！ (2019年6月9日 12時) (
レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます！移行楽しみにしてますので、更新頑張ってください！ (2019年6月9日 2時) (レス) id: d7e2907fc9 (このIDを非表示/違反報告)
つ む ぐ(プロフ) - なおさん» その気持ちでいっぱいですよね(*^^*) (2019年1月28日 16時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
なお - 五人で嵐、この二十年間ありがとう。 (2019年1月28日 15時) (レス) id: 22aa002e5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つむぐ
| 作成日時：2019年1月19日 18時
