＃8 和也 ページ9
潤「…っご、め……ゅう、に…ご、めん……」
『ごめん、急にごめん』
そう、俺の腕の中で呟く潤くん。
潤くんは…思い出したくもない過去を、話してくれた。
だから俺は、ちゃんと受け止めて安心させてあげないと。
「んーん、話してくれてありがとね^^」
俺がそう言うと、心が軽くなったのか
俺の胸元に額を押し付けて、声を押し殺して泣く潤くん。
声を出して泣けない潤くんに胸が痛んだけれど、
きっと…
今までは、涙を流すことさえできなかったんだ。
潤「んっ…んっ…っ…、」
「大丈夫、大丈夫…。ずーっと、ぎゅってしてるよ。もう、独りじゃないからね…」
虐待、ということだけでも辛いのに、俺らの前でも演技をしていた潤くん。
潤くんのことだから、たぶん俺らに心配かけないようにってことだろうな…
そう思っていたら、腕の中の潤くんはもう泣き止んでいて。
まだそんなに長く泣けないんだ…
けれど。
潤「んふふ…かず、あったかぃ…」
「そう?ふふ、よかった^^」
『あったかぃ』
そう言って小さく微笑んでいるから、泣けただけでも潤くんの中では進歩なんだろう。
俺が少しでも役に立てたのなら、本当によかった…
潤「…ねぇ、かず…」
「ん?なぁに?」
潤「…びょういんのせんせいからきいたはなしもあるんだけどね…」
「うん」
潤「おれのおかあさんね、おれがうまれるまえにおとうさんとりこんしたんだって」
「うん」
潤「それでね、おれがうまれて、さいしょはうれしそうにしてたんだって。けどね…おれがびょうきでいつまでいきれるかわからないってわかって…っ、」
「大丈夫…、ゆっくりでいいよ」
潤「…なんかいもっ、いつまでいきれますかって…きいてきた、らしくて…、けど、それが1かげつたったころには、ねっ…」
「うん、」
潤「いつしにますか、にかわってたって…っ、」
「えっ…、」
潤「…そこからなんだって、おかあさんがへんになったの…、」
「…うん、」
潤「おれが、ね…ぎゃくたいされはじめたのはね、きっと4さいくらいだとおもうの…、4さいになるまでに、おれをびょういんにあずけたり、おれとのじかんをすくなくしてたのはあったんだって…、」
「…うん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 663人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - すいすいさん» ありがとうございます´`*！カイトいい曲ですよね、、（ ; ; ） (2021年8月6日 17時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
すいすい - おもしろいです。読んでいたら、テレビで、「カイト」が流れて泣いちゃいました。 (2021年8月6日 14時) (レス) id: fd76ce1517 (このIDを非表示/違反報告)
≫ じーゅん ≪ ∴亀更新∴(プロフ) - 潤翔さん» ありがとうございます^^早めに更新していきたいと思ってます^^ (2016年5月21日 21時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
潤翔 - 本当、泣いてしまいました。 また、更新されることを望んでいます (2016年5月21日 21時) (レス) id: 0891204a70 (このIDを非表示/違反報告)
≫ じーゅん ≪ ∴亀更新∴(プロフ) - Jun君好きさん» わわわわ嬉しいコメントありがとうございますっ！これからもがんばりますっ！ (2016年2月3日 23時) (レス) id: cfd42291d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つ む ぐ ＿＿ 。(元じーゅん)
| 作成日時：2014年3月20日 2時
