全力の愛を君に (ページ36)

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曲作りページ36

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『じゃあとしみつくん、そろそろ歌の話入ってもいいかな？』
と「あ、うん」
て「わーいいなあ」

サブチャンが終わりAちゃんが俺の方を見る。
こいつらに見られるのはちょっと嫌だったから、和室でやることにした。

と「てつや、ギター借りるわ」
て「はいよー」
り「としみつ頑張ってね」
りょうに謎に励まされ肩に手を置かれる。何がだよ。余裕ぶっこきやがって。

と「おまたせ。やろっか」
『うん！じゃあ早速どんな曲にしたいかイメージとか聞きたいんだけど…』

と「そうだなあ…誰かに元気を与えられる曲がいいかな。仕事とか学校とか色々辛いことがあっても前を向いて、笑って生きてこう！みたいな感じの」
『なるほど…元気が出る系…どんな時に辛いと思うとか具体的にあるかな？』
と「うーん…いつの間にか大人になっちゃって子供の頃に思い描いてた景色と全然違ったとしても、頑張れよ！！みたいな感じかな」
『あー！思い描いてた大人になれてなくてもそれでいいんだよ！みたいな！』
と「そうそう」

Aちゃんはノートにすらすらとメモを書き留めて、ふと思いついたようにアコギを手に取った。

『ちょっと浮かんだから聞いて貰っていい？』
と「うん、もちろん」

Aちゃんはいつものように笑うと息を大きく吸った。この声だ。俺が引き込まれたのは。柔らかくて透き通るような綺麗な声に吸い込まれそうになった

『……どうかな…？』
と「めっちゃいい。この一瞬で浮かぶとか天才なの？」
『閃くのは早い方なんだよね～』
得意気に話すAちゃんはそのまま携帯の録音機能で声を録音していた。

と「アレンジでさ、こういう曲調入れるのもいいかも」
そう言って俺はエレキをさらっと弾くと、Aちゃんの瞳がさらにキラキラと輝く。

『確かに！としみつくんすごいね！』
と「いや…ちょっと浮かんだだけだけど」
『じゃあそのアレンジも入れよっと』

ニコニコしながらメモを書き留めるAちゃんを見つめる。何この瞬間。幸せやん。時止まれ。
『ふふっ。なんかね、今めっちゃ楽しい』
と「今？」
『うん。としみつくんと曲作ってるこの瞬間がめっちゃ楽しい』

何その言葉。めっちゃときめくやん。てか…意識しちゃうけどいいの？

と「俺も…楽しい、」
『じゃあ一緒だね！』

キラキラした笑顔のAちゃんにまた胸がときめいた

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