全力の愛を君に (ページ27)

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新幹線ページ27

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て「さ、そろそろ帰りますか」

虫「そうだねえ」

東海オンエアのみんなが帰る準備をし始める。時刻は20時過ぎ、新幹線で帰るみたい

は「Aさ、明日大阪だよね？UUUMの取材のやつで」

『あ、そうだった！』

すっかり忘れてた。明日大阪じゃん…しかも朝から…

は「こいつらと一緒に新幹線乗ったら？」

はじめんの提案にてつやくんの目がキラキラ輝いているのが見える。

て「え！Aちゃん！一緒に行こうよ！！！」

『うーん…じゃあそうしようかな！一緒に行った方が楽しいしね！逆に皆さん大丈夫ですか…？』

て「もっちろん！！」

虫「僕も！としみつは？」

と「…俺も、大丈夫」

としみつさんからの思わぬ返答。もしかして嫌われてるんじゃないかって思ってたから少しだけ嬉しかった

て「じゃあAちゃんの隣の席は俺だな！！」

虫「いやいやてつやの隣は危険すぎ。平等にじゃんけんにしようよ」

その結果。

と「…なんかすいません、俺で」

『え！？いやいや…むしろこちらこそ、、』

まさかのとしみつさんと隣同士の席になってしまった。
前の席にはてつやくんと虫くん、気まずいから助けて欲しい…

と「…編集とかします？」

『あ…じゃあ、そうしようかな、』

気を使ってくれるとしみつさんに私も気を遣いとりあえずパソコンを開く。すると隣のとしみつさんもパソコンを開き音楽を聴こうとしていた

『……バンド、好きなんですか？』

開いている画面には見たことの無いバンドグループの名前が。少し気になって聞いちゃったけど嫌だったかな

と「あ…好きっす。てかこれ、俺がやってたバンドなんですけどね」

少し照れながら話すとしみつさんを初めて見たからちょっとびっくり。こんな表情もするんだ、

『え！すごい！バンドしてたんですね』

と「ちょっとだけですけど、、Aさんも歌めっちゃ上手いですよね、なんなら曲作ったりもしてるし」

『あ、いやいや私はそんな…』

しばしの間流れる沈黙。あー、私の返しが悪かった、話止まらせちゃった…
少し反省していると隣から伸びてくる手。顔を上げるととしみつさんがイヤホンを片方差し出していた

と「俺の歌……聴きます？」

『いいんですか！』

と「Aさんに比べたらほんと下手ですけど…よかったら」

不器用なりに話そうとしてくれているのが伝わってなんだか嬉しい。
差し出された片方のイヤホンを付けると流れる音楽。としみつさんの声は想像の何倍も上手だった

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