13話 ページ13
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「また寝た…!?」
しばらく抱きついていた慧はそのまま
夢の中へ。
寝すぎでしょ(笑)
「ちょっと洗濯物取り込んでこよ…」
外では慧が干したであろう服たちがびしょびしょ。取りに行こうとそっとその場を離れて外に出た。
「よしっ…、おわり!って…慧?」
「やまだっ…、どこにも行かないでよっ…」
全て取り込んで、部屋に入ろうとしたら
また泣いている慧が走ってきた。
「ごめんごめん。洗濯物取り込んだだけだよ〜」
「もうっ…だめなの…、慧は雨怖いからっ…」
ちょっとわらい気味に言うと、全然怖くないけど、睨んできた。むしろ可愛い(笑)
「わかったよ。もうどこも行かないから!」
「んっ…。」
慧は部屋に入った俺の胸に顔を伏せると
手を回してきた。
「何で雨怖いの〜?」
そんな慧の背中をとんとんしながら
言った言葉。
「だって…」
「僕のこと…、お母さん捨てたから…。慧はね…捨て猫なの…。」
え……?耳を疑う返事が。
「6歳の時かな…?いっつも叩かれて…、雨の日にっ…、知らない場所に連れてこられて…、お母さんは迎えに来なかった…。」
もしかして…、その傷は……。
「気持ち悪いでしょっ…、この傷だって消えないから…。山田にこんな体…見せたくなかった…」
慧は自分の細い腕の傷に触れると
俺のことを見つめてきた。
「けいっ…、」
何も言わない代わりに、俺は慧の事をぎゅって
いつもよりも強く抱きしめた。
「ふぇっ…ひっく…」
慧の涙で俺の肩が冷たくなる。
6歳という年齢で辛い思いをしてきた
慧を、絶対俺が幸せにする──。
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なみるる - 更新してほしいな〜 (2017年4月25日 20時) (レス) id: cf080cb0e4 (このIDを非表示/違反報告)
ココロリ(プロフ) - 更新頑張ってください! (2017年3月5日 12時) (レス) id: e4dc354880 (このIDを非表示/違反報告)
ピアノ王子(プロフ) - 向 日 葵さん» OTTの圭人と裕翔と光のギターのところめっちゃ面白くなかったですか? (2017年2月21日 22時) (レス) id: 708210440c (このIDを非表示/違反報告)
ピアノ王子(プロフ) - いのありが少なかったのは残念ですが全体的に良かったです!慧のソロが多かったような? (2017年2月21日 22時) (レス) id: 708210440c (このIDを非表示/違反報告)
向 日 葵(プロフ) - ピアノ王子さん» こんばんは!ありがとうございます!ですよねっ!!ほんっとやばかったです(笑) (2017年2月21日 22時) (レス) id: 5c1d3b203a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向 日 葵 | 作成日時:2017年2月18日 9時