恋していいですか。Sho.Ren (ページ5)

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第5話ページ5

廉side

朝から、キャーキャーうるさいねん。

そんなことを思いながら、作りスマイルで女子の行列をすり抜けて行く。

まじで、女子と同じ校舎とかありえへん。

女子とか、ウザイやつしかおらへん。

みんな、俺がジャニーズやからって、無駄に近づいてきやがって…

俺が教室に入ると、予想通り、「キャー」と女子の甲高い声が耳に響く。

指定された席をちらっと見ると、イヤホンを耳につけて、瞳を閉じている女の子が座っていた。

せや、隣が女子になってしまうんや…
もう、俺の高校生活どうなんねん。

俺は、仕方ないから、隣の女子に話しかけてみた。

「俺、永瀬廉。よろしく。」

すっごい、いい笑顔を作った。

はずなのに、彼女は俺の顔も見らんと、首をコクっと縦にふるだけやった。

.

そして、気づいた、彼女の横顔があまりにも綺麗で、なぜか悲しい色をしていることに。

そこから、俺は名前もしらない、彼女から目が話せなくなった。

「なぁ、さっきなんの曲聞いてたん？」

そう聞いても、「さぁ。」と答えるし、

「名前なんなん？」

と聞けば、「教えない。」と答える。

今までには、出会ったことのない女の子で、なぜだかすごく気になった。

新しくもらった教科書に名前が書いてあるのを俺は見つけた。

『永尾 A』

永尾Aって言うんや。