三十三話 ページ38
それから数分後、彼は私の家を訪ねてきた。
「ごめんね？早くに目覚めちゃって」
『大丈夫、私も』
あがって。と、彼を中に入れる。
一昨日も来ていたということがあって、彼はスタスタと私の部屋に。
ふと、彼の頬の傷に気づいて聞いてみた。
『出久、ここ。怪我』
「あぁ、これ。かっちゃんとばったり会ってしろの家に行くって言ったら……」
『あ、うん』
察した。
とりあえず、救急箱を持ってくる。
消毒液と綿を持って傷の手当。
そこまで酷い傷ではなかったから、軽い手当の絆創膏で済んだ。
『明日、体育祭』
「そうだね。がんばろ！」
手当を終えた出久がガッツポーズをして、私に元気をくれる。
『うん、頑張る』
あ、そうだ。と、救急箱をしまって彼の方へ向き直す。
『出久は力出す時、イメージする？』
「抑えないとって思う時とかね。レンジの中に入った卵が破裂しないイメージ」
どんなイメージ。
「もしかして、ヒーロー基礎学力でやってたやつ？」
『うん、なかなか上手くいかないから』
イメージか。
例えば……
『手袋をして刃物握るイメージ』
手はモコモコ、爪はむき出しの長いやつ。
「なんか怖いよ！？」
でも、これならできそうな気がする。
『出久、ありがとう』
「ち、力になれたのならよかった」
とりあえず、これを夜に特訓。
明日の朝に備えて少しでも出来るようにしなきゃ。
『でも出久。レンジに卵入れたらダメ』
「知ってるよ！？あくまで例えでイメージだからね？」
『にゃっ』
猫の姿で返事をする。
明日の体育祭、彼らも誘ってみようか。
私を抱いている出久のもう片方の手にはハンドグリップ。
さっきからニギニギしているのが振動で伝わってくる。
その振動が心地いいのか、私はいつの間にか眠ってしまった。
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朱里(プロフ) - まほちんさん» き、気づかなかった……全部直します！ありがとうございます！ (2018年3月28日 18時) (
レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
まほちん - 雄英高校が、ほとんど英雄高校になってます、、、！ (2018年3月23日 23時) (レス) id: 05f0b2f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 名無し42823号さん» お、お恥ずかしい笑笑ありがとうございます！ (2017年12月3日 17時) (レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し42823号(プロフ) - 18話のクラインがクラウンになってますよ！お話面白いです！ (2017年12月2日 12時) (レス) id: 2281aa880b (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - よぼよぼ婆ちゃんさん» ご丁寧にありがとうございます！画像、貼り付けてみます！ (2017年10月19日 7時) (レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱里 | 作成日時：2017年9月17日 19時
