二十三話 ページ26
「しろっ」
ふと、大好きな声が聞こえた。
『出久っ』
雷獣から猫に戻り、彼の元へ。
「大丈夫？怪我ない？」
私は頷く。
「あーあ。いい所だったのに」
私は彼を睨む。
『お前に協力しない。自分で出来る』
自分の力で納得のいく復讐を。
そのためのVRMMOなんだから。
「じゃあ、いいや。殺れ」
彼の合図とともに出てきた脳がむき出しのバケモノ。
恐怖はなかった。けど、今の私たちじゃ無理だと感じ取った。
こいつは強い。
「どけ、くそデクっ」
しかし、それを知っての上でなのか。
それに挑む爆豪と轟。
そうだ、ここはゲームじゃない。
現実なんだ。
逃げてちゃ、勝てない。
私は出久の元から離れ、動物変化する。
こいつらに防御は効かない。
なら逆に素早いので考えてみてはどうだろうか。
私はウルフに変化した。
そんな時、彼が現れた。
「もう大丈夫、何故かって？私が来た」
笑いを浮かべていない彼が。
それからの事はよく覚えてい無いに等しい。
何故、彼が私のゲームでの名前を知っていたのか。
自問自答していたからだ。
茅場と関わりがあったから？
お父さんと関わりがあった？
どちらにせよ、分からないことだらけである。
ニュースに載ったと言えど、人物を確定するのは難しいはず。
じゃあ、何故？
なんて考え事をしながら。
ふと、周りを見渡すと出久がいないことに気づく。
『出久？』
耳を立てて場所を突き止める。
突き止めた場所、それはセメントスの作った壁の向こう。
『あの、出久は』
「すまないね、怪我人の確認をしたいんだ。君は教室に戻ってくれないか？」
まるで何かを隠すように。
『……』
私は無言で去る。
けして、教えて欲しいとかそんなんじゃない。
私も隠し事ならいくつかあるから。
でも、どうしてか。
とても寂しく感じた。
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朱里(プロフ) - まほちんさん» き、気づかなかった……全部直します！ありがとうございます！ (2018年3月28日 18時) (
レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
まほちん - 雄英高校が、ほとんど英雄高校になってます、、、！ (2018年3月23日 23時) (レス) id: 05f0b2f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 名無し42823号さん» お、お恥ずかしい笑笑ありがとうございます！ (2017年12月3日 17時) (レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し42823号(プロフ) - 18話のクラインがクラウンになってますよ！お話面白いです！ (2017年12月2日 12時) (レス) id: 2281aa880b (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - よぼよぼ婆ちゃんさん» ご丁寧にありがとうございます！画像、貼り付けてみます！ (2017年10月19日 7時) (レス) id: 5e4d9538d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱里 | 作成日時：2017年9月17日 19時
