暗殺ヒーロー (ページ24)

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part６７ページ24

「律、烏間先生の位置を確認して」
『はい。烏間先生は丁度瑠衣の向かいの柱の影にいます』

なぜ、性格にわかるのか。
烏間先生は疑問に思っていた。

中央は光が照っていて確実に見つかる。

後ろから行ってもナイフで反撃される。
と、分かっていてもそちらに行っちゃう。

イリーナ先生と同じように影を利用し、後ろを取る。

「甘い」

影から出て烏間先生を捉えようとしたが、予想通りナイフで妨害。

しかし、影から出てきた私を切りつけた私は私ではない。

影で作り出した、分身と言ってもいいだろう。

「なにっ」

分身と戯れている間、私は元の位置から狙いを定めナイフを投げる。

丁度、首のスレスレ辺り。
しかし、それは烏間先生じゃなかった。

烏間先生も考えていたらしい。

私が狙っていたのは烏間先生の位置にいた身代わり。

袋叩きは無理か。

「なるほどな、イリーナの散弾銃に手を伸ばした時に発信器を付けたのか」

それもお気づきとは、流石。

「でも、先生。一つ見逃していますよ」

開始と同時に投げたもの。
光の反射で気づかなかったのだろう。

私特性、手榴弾を。

律がスマホ越しにポチッとボタンを押す。
すると上から黒い煙が発生する手榴弾が降ってきた。

その中に入っているのは麻痺薬。

「変換」

私はガスマスクをし、距離を取る。

本来なら殺せんせーを倒すためにかなり強めのものを用意したのだが、果たしてバケモノ離れした烏間先生に効くのだろうか。

『真っ直ぐ進んだところに烏間先生がいます』

そう言えばまだ発信器は壊されていなかった。
けどそれは多分おとり。

それに引っかかる私ではない。

「変換」

手を地面に。

見えない野を利用して足場をトランポリンのような柔らかく跳ねないやつにしてみた。

私がいるのは常に影。
だから、問題ない。

足場が不安定になっている彼にめがけてBB弾が入っているピストルを向ける。

「フィニッシュ」

打とうとしたその時だった。