暗殺ヒーロー (ページ17)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:1,065 hit

part６０ページ17

あれから数日。我々には等々、期末試験という壁が立ちはだかった。

『今までやった範囲……ねぇ』

期末試験まで一週間を切った。
これを乗り越えれば林間合宿が待っている。

そういうご褒美的なものが待ち受けている、期末試験なのだ。

いわゆる釣られる魚のように。

「わからねぇところ、あるか？」

私が教科書と睨めっこしているとその様子を察したのか話しかけてくれた。

「特に大丈夫……かな」

歴史の教科書を見つめながら、大体は大丈夫と答える。

それよりも……。と、織田信長と睨めっこしている麗日さんに目が行く。

「織田信長がどうかした？」

覗き込むと困り果てた顔でこちらを向く。

「織田信長って、どうして覚えたらええかな？」

私はしばらく考えて教室を見渡す。

「爆豪＝織田信長。とかさ」

それを聞いた教室の皆が笑い転げた。

「んだと、暗殺野郎っ！ぶっ殺すぞテメェ」
「似てなくない？」
「似てねぇわっ」

麗日さんはなるほど。と言いながら爆笑している。

私もつられて笑ってしまった。