暗殺ヒーロー (ページ12)

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part５６ページ12

職場体験から五日目。

ヒーロー殺しの件はプロヒーローである、エンデヴァーの手柄となった。

私たちの名前は明かされず、違反も逃れた。

入院していた私たちのうち飯田くんは母に引き取られ、轟くんは職場体験に戻った。

今、病室にいるのは私と緑谷くんだけ。

お見舞いに元E組の皆が来てくれたりもして、律は烏間先生の元に行ったっきり。

緑谷くんはまだ傷は完治していなく、私もそんなところ。

「もう少し、習いたかったな」

と、本音がダダ漏れである私だ。

「仕方ないよ、これも職場体験なんだから」

緑谷くんが苦笑い。

「桜木さんの先生はいい人だね」
「グラントリノだって、面白そうな人じゃん」

二人で職場体験で学んだことを話した。

「最初はかなり年老いた人だと思ったんだけど、嘘か本当か見分けがつかないや」
「いいね、それ。見習いたい」
「えっ」

暗殺技術に使えそうじゃない？と、話が盛り上がる。

「烏間先生のポーカーフェイスは凄いよ。これも見習いたい」
「見習うこと、いっぱいだね」

ちなみに退院が出来たのは職場体験最終日が終わった翌日、土曜日である。