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No.8 ページ8
溢れてくる涙を隠すように僕は屋上へ走った。
いつものように誰もおらん……
と思ったらおった。
今1番会いたくない奴が。
小「重岡？」
重「……小瀧」
泣いてることを隠すように僕は逃げようとした。
小「何で泣いてるん？」
重「別に泣いへんよ……」
小「じゃあこっち向いてみろや。」
重「嫌や。」
小瀧に泣いてるとこなんて絶対見られたくない。
バカにされるに決まっとる。
1人になったから泣いてるなんて…みじめすぎる。
小「じゃあずっとこうしとる。」
なんで、なんで小瀧は僕を抱きしめてるん？
重「離せや…んでこんなこと…」
小「お前泣いてるし、1人にしたら死んじゃいそうやから。」
小「どうせ誰も来うへんから。泣いてもええんよ？」
重「うるさい…あほっ…」
僕は我慢できず小瀧の腕の中で泣いてしまった。
小「大丈夫。俺はお前の味方や。」
重「…僕の？」
小「そう。だからお前は1人やない。」
重「……おおきに」
小「いいえ笑」
僕を抱きしめながら話す小瀧に不覚にもドキッとした。
なんて小瀧には口が裂けても言えへんけど。
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作者名：ジャスミンティー | 作成日時：2017年10月11日 21時
