【キ.ヨ】動画は伸びても俺の恋愛経験値は伸びない【完結】

6. ページ6

｢いらっしゃいませー！
あっ、キヨくんこんにちは！｣




｢お、おおお疲れさん･･･｣




ついに



名前を覚えてもらった･･･！









｢は？今さら？｣

｢うっせー金髪性魔獣！！！！！！｣

｢変なあだ名付けんな！！｣




俺にとっては大きな一歩なんだよ！









あの雨の日以来
俺達は『お友達』になった


今までと違うことは
名前で呼びあうようになったことと
世間話をするようになったこと



まぁ、俺は照れ臭くて名前で呼べてないのが現実だ･･･






｢てかキヨ、いつの間にかスゲー仲良くなってんじゃん｣

｢別に？普通だし？｣


こーすけの言葉に

俺は溢れ出るニヤニヤを抑えきれず言う





｢今度遊びに行ったりしねーの？｣



｢はぁぁあ！！！！？｣



｢声でけーよ｣




｢遊び行くとかどうやったら出来るんだよ！！｣



｢いや、誘えば良いだろ！｣



｢無理無理無理無理無理！！｣




俺は頭を抱える



やっとの思いで今の地位(お友達)に上り詰めたんだぞ


遊びに誘うなんざそんな高等技術出来るわけないだろ






｢･･･キヨ奥手過ぎんだろ｣


こーすけが呆れて言う



｢は？馬鹿なの？こういうのは順序があんだよ｣


｢いやだからその順序がソレだろ｣




｢分かってないですねぇ！こーすけさん！！｣



順序ってのはなぁ




こう、もっと



段階を踏んでだな･･･






｢つかキヨ、もたもたしてたら
誰かに取られちまうぜ？｣




は？

え？


こーすけなんて言ったよ






｢てかさぁ、あの子彼氏いるかもしんないじゃん｣




俺は頭が真っ白になった




確かに、今まで確認したことはない



もし俺の自惚れだったら


どうしよう







｢ちょ、もっかいコンビニ行ってくるわ｣


｢は？さっき行ったばっかじゃん｣




こーすけのことをほったらかしにして
俺は家を出た


今すぐに確認しないと気が済まない






だけど、なんて聞けばいいんだろう･･･









.

7.→←5.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す