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.
「･････キ･･････ろ･･･！！」
朦朧とした意識の中
ぼんやりと誰かの声が聞こえる
「･････キヨ･･･！！しっかりしろ！！！！」
「･･････っ･･･！」
唐突に意識が呼び戻される
目の前には顔を真っ青にして俺を見下ろしているフジが居た
「･･･フジ？痛っ･･･てぇー･･･」
起こそうと持ち上げた体がみしみしと軋んだ
後頭部も痛いし気分も頗る悪い
見渡すとそこは俺の家
床には空の睡眠導入剤の容器が転がっている
あぁそうか、
俺はAに会うために薬を大量に飲んで気を失ったのか
この後頭部の痛みはあれか
倒れた拍子にぶつけたんだろう
「･･･お前･･･何考えてんだよ！！」
「へ･･･？」
青白い顔してたフジが今度は頭に血を上らせて俺を怒鳴りつけた
「電話も出ねぇし連絡もないし家に来てみたら床にぶっ倒れてるし！！挙句に薬飲んだ形跡もあるし･･･！俺マジで･･･お前が自分で死のうとしたのかとッ･････」
言葉を詰まらせたフジは
泣きそうな顔で俺を見た
「･･･ほんと･･･心配させんなよバカやろ･･･」
「･･･ご、めん･･･」
冷や汗を拭ったフジを見て
随分心配させたのだろうと思うと胸が痛んだ
鈍痛を抱えた頭で窓の外を見ると
カーテンの隙間からは光が差し込んでいる
もう日が登っているのか
という事は、俺は昨日一晩中
気を失ってたということか？
「え･･･と、今何時･･･」
俺は近くにあった自身のスマホを確認する
その画面に映る日時を見て息が止まった
スマホのカレンダーは10月24日の午後12時を過ぎた辺りだった
最後の記憶があるのが22日の夜
俺は約2日間、気を失っていたらしい
床に転がる睡眠導入剤の容器を見てぞっとした
1歩間違えれば本当にヤバかったかもしれない
まだ覚醒しきってない脳味噌で微かに思い出せるのは
崩壊していくAの夢の世界と
『毎年一緒にお祝いするって、約束守れなくてごめんね････？』
そう言って微笑んだ
Aの顔
「キヨが飛び出してった後、連絡とれなくなったから心配なって家に来たんだ。不用心だけど今回ばかりはお前が鍵開けっ放しにしてて良かったわ。」
「･･･････」
「････キヨ、落ち着いて聞けよ･･･？」
「･･･え？」
俺の様子を伺うように
フジは少しの間の後で口を開いた
「Aちゃんの居場所、分かった。」
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いちご丸 - 忘れられなくて戻ってきました・・やっぱり泣きました・・結婚してくださ(( (11月3日 15時) (
レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 泣いちゃうよ・・・こんなの・・大好きです (9月23日 1時) (レス) @page49 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
犬 - まじでこのさくひんは、かみすぎです！私もうめっちゃ泣きましたもん！そして夢の中という世界線がよすぎる！サボテンさんの作品もみてみたいです！さぼてんさんこれからも頑張ってください！さぼてんさんのこの作品大好きですー！ (5月28日 9時) (レス) @page50 id: bd93345aa8 (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - 作者様のストーリーのバリエーションが多い上、凝ってる。超大好きです。最俺の絆とかホント良く分かる作品だし、何より相互の思いもきちんとしていて、ハッピーエンドで最高でした (2021年8月22日 18時) (レス) id: 514ce3668f (このIDを非表示/違反報告)
ﾅﾅｼﾉｶｵﾅｼ - はぁー...まだ17なのに、涙腺よわくなっちゃったかなぁ？二作続けて読み切っちゃったけど、あぁーだめだ、枕に敷いてたタオルべちゃべちゃだぁ...こんないい作品生み出してくれてありがとうございます！！ (2020年9月21日 19時) (レス) id: a9fdfc0aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さぼてん
| 作成日時：2018年10月17日 7時
